サイエンス

1万組以上のカップルを機械学習で分析して判明した「恋愛における満足度を高める要因」とは?


1万組以上のカップルのデータを機械学習によって分析したところ、恋愛における満足度は、「どんな相手を選ぶか」よりも「相手と築き上げた関係」が大きな影響を与えることが判明しました。

Machine learning uncovers the most robust self-report predictors of relationship quality across 43 longitudinal couples studies | PNAS
https://www.pnas.org/content/early/2020/07/21/1917036117

Western News - Machine learning predicts satisfaction in romantic relationships
https://news.westernu.ca/2020/07/machine-learning-predicts-satisfaction-in-romantic-relationships/

Landmark study on 11,196 couples pinpoints what dating apps get so wrong
https://www.inverse.com/mind-body/dating-study-predicts-happy-relationships

AI Analysed Over 11,000 Couples' Relationships. This Is What It Found
https://www.sciencealert.com/ai-analysed-over-11-000-couples-relationships-this-is-what-it-found

カップルの関係性を機械学習で分析するという実験を行ったのは、カナダのウェスタン大学に所属するサマンサ・ジョエル博士率いる研究チーム。研究チームは、43件の調査で収集されたカップル1万1196組分のアンケート結果をランダムフォレストと呼ばれる機械学習システムで分析し、どのような要因が恋愛における満足度に影響を与えているのかを調べました。

その結果、年齢や収入や性格などの「個人的特性」よりも、愛情や力関係などの「パートナーとの関係」が恋愛における満足度の予測因子としての働きが大きいことが判明。言い換えると、相手の性格よりもパートナーと築き上げる関係自体が、恋愛における満足度に大きな影響を与えることが示唆されました。


「パートナーとの関係」に属する因子の中で、最も影響が大きい上位5つは、「パートナーの献身度合いをどの程度だと見積もっているか」「相手に対する感謝」「性的満足度」「相手の恋愛における満足度に対する認識」「ケンカなどの対立」など。一方、「個人的特性」に属する因子で最も影響が大きい上位5つは、「人生に対する満足度」「性格のネガティブさ」「うつ病」「回避型愛着」「不安型愛着」です。「恋愛関係の質の差」をこれらの因子から予測した場合、「パートナーとの関係」に属する因子は差の45%に影響を与えており、「個人的特性」に属する因子は差の21%に影響を与えているとのこと。

この研究結果について、ジョエル博士は「パートナーがどのような人かよりも、パートナーと築き上げる関係が重要です」「素晴らしい恋愛関係を得たい場合、完璧なパートナーを見つけたり現在のパートナーと別れたりするよりも、関係そのものをどのように築き上げるかが重要だと思われます」とコメントしています。

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in サイエンス, Posted by darkhorse_log

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