ハードウェア

Armがハードウェアベースのレイトレーシングが可能なモバイル向けGPU「Immortalis-G715」や第2世代Armv9CPU「Cortex-X3」などを発表


半導体ファブレス企業のArmが、新規デザインIPの「Total Compute Solutions 2022(TCS22)」として、フラグシップGPU「Immortalis」とMaliシリーズの最新モデル「Mali-G715」「Mali-G615」、Armv9アーキテクチャを採用する新CPU「Cortex-X3」「Cortex-A715」を2022年6月28日に発表しました。

Arm Total Compute Solutions redefine visual experiences and supercharge mobile gaming – Arm®
https://www.arm.com/ja/company/news/2022/06/arm-total-compute-solutions-redefine-visual-experiences-and-supercharge-mobile-gaming

Gaming Performance Unleashed with Arm's new GPUs - Announcements - Arm Community blogs - Arm Community
https://community.arm.com/arm-community-blogs/b/announcements/posts/gaming-performance-unleashed

Next-gen Armv9 CPUs unleash compute performance - Announcements - Arm Community blogs - Arm Community
https://community.arm.com/arm-community-blogs/b/announcements/posts/compute-performance-unleashed

◆Immortalis
Armは、Immortalisを「市場に登場する最高のフラッグシップスマートフォン向けに設計されたGPU」としており、ゲーミング用途を念頭に置いていると述べています。Immortalisシリーズで最初のGPUとなる「Immortalis-G715」はValhall GPUアーキテクチャベースのコアで、10~16基で構成することが想定されています。


そして、Immortalis-G715は、モバイル向けのArm GPUとしては初めてハードウェアベースのレイトレーシングをサポートしているとのこと。2021年に発表されたMali-G710はすでにソフトウェアベースのレイトレーシングをサポートしていますが、Immortalis-G715はレイトレーシング用のユニットを搭載しているため、ハードウェアベースでレイトレーシングに対応可能。また、Immortalis-G715は可変レートシェーディングもサポートしています。

Armは、Immortalis-G715によるレイトレーシングのデモムービーを2本公開しています。

Ray Tracing Bonza demo 1 - YouTube


Ray Tracing Bonza demo 2 - YouTube


Armはレイトレーシング技術を使うとSoC全体でかなりの電力やリソースを使用してしまうことが課題だと述べていますが、「Immortalis-G715のレイトレーシングはシェーダーコア領域の4%しか使わないものの、ハードウェアアクセラレーションによって300%以上のパフォーマンス向上を実現します」と述べています。


また、ゲームエンジンのUnityUnreal Engineと提携し、ゲームによってパフォーマンスの最適化を可能にする「アダプティブパフォーマンス」機能にも対応しているとのこと。以下のムービーはアダプティブパフォーマンスの有効時と無効時で画面を並べて比較したもの。

Adaptive performance - YouTube


◆Mali-G715・Mali-G615
フラッグシップGPUのImmortalis-G715と同時に、ArmのMaliシリーズの新モデルとなるMali-G715とMali-G615も発表されました。Mali-G715は7~9コア構成を、Mali-G615は6コア以下構成を想定しており、ハイエンド/ミドルエンドAndroidスマートフォン向けのGPUです。ArmはMali-G715を「プレミアムモバイル市場向けの第4世代ValhallアーキテクチャベースのGPU」と評しており、可変レートシェーディングを含むさまざまなグラフィックス機能とパフォーマンス改善を盛り込んでいるとアピールしています。


Mali-G715は前モデルであるMali-G710よりシリコンダイ面積が27%増加しているものの、アーキテクチャの改善によってパフォーマンス能力は15%向上し、電力効率はほぼ2倍になったとArmは述べています。

◆Cortex-X3・Cortex-A715
Cortex-X3とCortex-A715は、2021年に発表されたArmv9アーキテクチャ採用CPUの第2世代です。カスタムハイエンド向けのCPUであるCortex-Xシリーズの第3世代になるCortex-X3は、Androidスマートフォンだけでなく、PCに搭載されることも念頭に置かれています。Cortex-X3はArmv9アーキテクチャのアップデートによって、前世代と比較してパフォーマンスが最大20%向上、電力効率が最大20%向上しているそうです。


Armは「主流であるノートPCに搭載されているものと比較して、シングルスレッドのパフォーマンスは34%優れています」とアピールしていますが、比較対象が具体的に何のCPUなのかは不明です。


Cortex-A715は前モデルであるCortex-A710の後継モデルです。


Armによれば、Cortex-A715は前モデルと比較して電力効率が20%向上、同じ電力でのパフォーマンスが5%向上したと述べています。


また、従来のCortex-A510もアップデートが行われ、電力消費が最大5%削減され、最大12コアまで構成できるようになったとのこと。


Armは「スマートフォンは、私たちの『接続された日常』の中心にあります。ゲームから生産性向上まで、ビデオ通話、ソーシャルメディア、仮想環境を通して、スマートフォンは私たちにリアルタイムですべての人とつながりを与えてくれるデバイスなのです。開発者がこれらの没入型リアルタイム3D体験をさらに魅力的なものにするには、より高いパフォーマンスが必要です」と述べ、TCS22はコンシューマーデバイス市場をリードする存在になるとアピールしました。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by log1i_yk

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