レビュー

迷宮を探索しながら遭遇したモンスターを調理して明日への活力につなげる「モンスターイーター ~ダンジョン飯ボードゲーム~」プレイレビュー


「ドラゴンに食べられた仲間を救うため、時には遭遇するモンスターを調理して腹の足しにしながら、迷宮の奥深くへ足を踏み入れる」という九井諒子さんのファンタジーグルメ漫画「ダンジョン飯」が、鈴木銀一郎さんデザインの人気カードゲーム「モンスターメーカー」のゲームシステムをベースに「モンスターイーター ~ダンジョン飯ボードゲーム~」としてボードゲーム化します。アークライトゲームズから2022年9月15日に登場するこのゲームを一足早くプレイできる機会を得られたので、実際に編集部員4人でプレイしてみました。

モンスターイーター ~ダンジョン飯 ボードゲーム~ - ArclightGames Official
https://arclightgames.jp/product/682mtet/

「モンスターイーター ~ダンジョン飯ボードゲーム~」の内容物はどんな感じなのかは以下の記事を見るとわかります。

あの「ダンジョン飯」がカードゲームになった「モンスターイーター ~ダンジョン飯ボードゲーム~」が登場、中身はこんな感じ - GIGAZINE


まずはキャラクターカードを、ライオスのパーティー、シュローのパーティー、タンスのパーティー、カブルーのパーティー、カナリア隊の5つに分けます。パーティーの分け方は原作と同じで、説明書通りでOK。


なお、キャラクターカードには「ファリン」も混ざっていますが、通常のプレイでは使わないので抜いておきます。


魔力トークンと貨幣/食糧トークン、6面サイコロ6つ、剣トークンを場に置きます。画像のように小皿や器に入れて置くと便利。


パーティーを選択。今回はライオスのパーティー、シュローのパーティー、カブルーのパーティー、カナリア隊の4パーティーで攻略を競うことにしました。


キャラクターカードは自分の手元にずらっと並べます。さらに、初期資材として、プレイヤーは自分のキャラクターカードの左下に書かれているアイコン通りにトークンを受け取ります。例えば、魔法学校きっての才女であるマルシルは、魔力トークンを3つ。また、指先が器用でワナ解除が得意なチルチャックは貨幣トークンを1つ、迷宮内で自給自足生活を送っていたセンシは食糧トークン1つ。貨幣/食糧トークンはパーティーで共有しますが、魔力トークンはキャラクター固有となります


さらに浅部/深部タイルを1つずつプレイヤーに配り、「浅部」を表示して手元に置きます。


125枚の迷宮カードをよくシャッフルして山札にして、手札として5枚ずつ引きます。この時、「イベント」と書かれたカードを引いた場合はそれを捨て札にして、再び5枚になるように迷宮カードを引きます。


アイテムカードもよくシャッフルし、迷宮カードの山札の横に置きます。


アイテムカードの下に、モンスターカードをこんな感じで配置します。左側の色が薄いカードは迷宮浅部、右側の色が濃いカードは迷宮深部のモンスター。つまり、迷宮の浅部と深部で出現するモンスターが違うというわけ。上段のカードはラスボスモンスターで、浅部では「キメラ・ファリン」、深部では「狂乱の魔術師 シスル」が登場します。


ゲーム進行が簡単に記されたサマリーカードを各プレイヤーに1枚ずつ配り、準備完了。4人プレイだと少し広めのテーブルが必要になる印象。


ゲームは時計回りに手番を回して進めていきます。プレイヤーは探索カードを場に出していき、浅部と深部のそれぞれでカードに書かれた「踏破率」の合計値が100%を超える、すなわち迷宮の完全攻略を目指します。最終的に誰かが迷宮を完全に攻略した時点でゲームが終了し、その時点で勝利点が最も多いパーティーが勝利となります。

手番は「戦闘&探索」or「調達」→「遭遇」→「休息」というフェイズを順番に進めます。初回はモンスターがいないので戦闘はスキップしてひとまず探索ということで、自身の5枚ある手札から「水場」のカードを自分の迷宮(キャラクターカードの上に用意されている場)に置きます。このカードは踏破率が書かれていませんが、場に出すと食糧トークンを3つ獲得できるという効果を持ちます。


というわけで、食糧トークンを3つゲット。これで探索フェイズは終了。


なお、「戦闘&探索」の代わりに「調達」を行うこともできます。調達を行うと無条件で食糧トークンを2つゲットできますが、探索を行うことはできません。ただし、調達では自分の手札から不要なカードを何枚でも捨てることが可能。後述の休息フェイズで捨てた分と同じ枚数の迷宮カードを補充することができるので、欲しいカードがなく行き詰まった手札を入れ替えて状況を打破したい場合にはお役立ちです。


次に「遭遇」フェイズ。手札に「遭遇」と書かれたカードがある場合、このカードを場に捨てることで、指定したプレイヤーの迷宮にモンスターを配置することができます。


配置するモンスターは、モンスターカードの山札の一番上から1枚取ってきます。


今回はシュローたちの迷宮に、ミミックを送りこむことにしました。


最後の「休息」フェイズでは、消耗したパーティーメンバーの復活(後述)を行って、山札から手札が5枚になるように補充します。今回は消耗したパーティーメンバーはいないので、山札から2枚引きます。


手札を補充して5枚にした後、手札を一度確認します。もしイベントカードを引いていた場合は即座に場に出し、効果の処理を行います。例えば以下の「罠(わな)の部屋」というカードは、自分のパーティーにいる鍵師か忍者を1人消耗(後述)させる必要があります。


シュローたちのパーティーを率いる次のプレイヤーの迷宮には、先ほど送りこまれたミミックがいます。自分の迷宮にモンスターがいる場合、戦闘で倒さない限り探索を行うことはできません。モンスターとの戦闘はサイコロを振って行います。モンスターカードの左上に書かれている数字が、モンスターの攻撃力です。戦闘では、サイコロを振ってパーティーの攻撃値を決定し、このモンスターの攻撃力以上の数値を出せば勝利となります。


キャラクターの攻撃値はそれぞれキャラクターカードの左上に書かれています。プレイヤーは戦わせたいキャラクターのカードを横にして「消耗」します。例えば以下の画像で横にされたシュローは「1D+4」、イヌタデは「2D」と書かれています。つまり、今回の攻撃値は(1D+4)+(2D)=「3D+4」、すなわちサイコロ3つの出目の合計に4を足した値となります。


さっそくサイコロを3つ振ると、出目の合計は13でした。今回のパーティーの攻撃値は17となり、見事ミミックの撃破に成功!


しかし、このゲームはダンジョン飯のボードゲーム。ミミックを倒した後は調理に移ります。ミミックカードの右下には勝利点・報酬・調理難易度が書かれています。サイコロを2個振って、調理難易度を超えれば調理成功というわけです。ミミックの調理難易度は6です。


パーティーキャラクターには調理が得意な者がおり、そのキャラクターのカード右下には鍋アイコンと共に数字が記されています。例えばシュローのパーティーの場合、マイヅルだけ「+2」と書かれています。つまり、サイコロ2個の出目の合計に2を足した数字が6以上であれば、調理に成功します。


サイコロを振って調理に成功したら、ミミックのカードを裏返します。原作通り「茹でミミック」が完成。完成した調理カードは自分の手元に置いておきます。同時に右下にある食糧トークンをゲット。さらに調理に成功した場合、そのカードの左下に書かれている勝利点を自分のものにできます。なので、モンスターは積極的に倒して調理し、手元に置いておくことが重要です。ただし、調理カードはアイテムカードと合わせて5枚までしか持てないので注意が必要です。


モンスターによって攻撃力や調理難易度はさまざま。例えば幽霊の場合は「魔法戦闘力でしか戦えない」という効果があり、調理難易度は12とかなり高い数値。


そこで、魔力トークンを3つも持つマルシルの出番。マルシルの魔法攻撃力は右上の「3D」、すなわちサイコロ3つの出目の合計となり、超強力。ただし、魔力トークンを1つ消費する必要があります。


サイコロ3つを振ったところ、出目は6+3+4=13。幽霊を余裕で撃破することに成功しました。


あとは調理に成功し、除霊ソルベの完成。原作では自家製聖水を入れたガラス瓶を幽霊に向かってぶんぶん振り回すことで完成したシャーベットでした。


もちろんモンスターを倒しても、その後の調理で失敗してしまうことも。マンドレイクは「倒すのは簡単だが調理は難しい」といったモンスターで、調理経験のある者がいないカナリア隊は普通に失敗。


調理に失敗したら、そのモンスターカードを表にしたまま、モンスターカードの山札の一番下に置きます。


また、モンスターカードによっては、倒した時に特殊効果が得られるものもいます。例えば「動く鎧」の場合は……


キャラクターの攻撃値に2追加してくれる剣トークンをゲット可能。また、調理に成功すれば「動く鎧のフルコース」を食べることができます。


戦闘が終わったら探索を行います。今回は手札から「30」と書かれた踏破カードを置きました。この数字が迷宮の踏破率を示し、合計値が100を超えると迷宮を踏破したことになります。


そして、遭遇フェイズ。シュローパーティー率いるプレイヤーは、あえて自分の迷宮に「宝虫」を置きました。次に戦う必要はありますが、自分の迷宮にモンスターがいる限り、他人からモンスターを送りこまれることはないというルールを利用し、なおかつ「攻撃力1の宝虫なら簡単に倒せそうだし勝利点が3点もあるので、他人に倒されるよりは自分で倒したい」という戦略です。


休息フェイズでは、消耗したパーティーキャラクター、つまり横にしたキャラクターを縦にして回復します。ただし、回復するためには1人当たり食糧トークン1つが必要となります。キャラクターを回復させたら、手札を補充して手番終了。


次のプレイヤーはカナリア隊。探索で「隠し部屋」を場に出しました。このカードは鍵師あるいは忍者を1人消耗する、つまり該当するキャラクターカードを1枚横にする必要があります


カナリア隊には鍵師や忍者はいませんが、オッタが「鍵師魔法」を使えます。鍵師魔法はそのキャラクターの魔力トークンを1つ支払うことで、鍵師として扱うことができるという特殊能力。2つあった魔力トークンのうち1つを支払い、オッタのカードを横にします。


これでアイテムカードをゲット。アイテムカードには、その場で公開して効果を発動するものと、その場では公開せずにゲーム終了時に効果を発動するものの2種類があります。


そんなこんなで進めていきます。「金はないが食糧はある」という、まさに原作通りの活躍を見せるライオスパーティーは……


見事、探索進度が100に到達しました。


浅部で探索進度が100に到達したので、ライオスパーティーは浅部のラスボスモンスターであるキメラ・ファリンと遭遇。このキメラ・ファリンの攻撃力はなんと20もあります。なお、このキメラ・ファリンは探索進度が100に到達したパーティーであれば、誰でも挑戦権を得ることができます。


ライオスパーティーは食糧がたくさんあるので、パーティー5人のうちマルシルを除く4人全員で挑むことに決定。サイコロ3つの出目の合計+9で20を超えればいいので、よほど運が悪くなければ倒せるはず。というわけでサイコロ3つを振ってみたところ、パーティーの攻撃力は4+5+6+9=24だったので、見事一発でキメラ・ファリンを倒すことに成功。


倒したキメラ・ファリンは裏返して手元へ置きます。調理はできませんが、勝利点はなんと「2D」、つまりゲーム終了時にサイコロ2つを振ったその出目の合計値が勝利点となります。


浅部のラスボスであるキメラ・ファリンが倒されたことで、ライオスパーティーはついに迷宮の深部に到達。手元にある浅部/深部タイルをひっくり返して「深部」表示にします。以降、他のパーティーも探索の踏破率が100%を超えれば深部に進めますが、キメラ・ファリンが倒されてしまった場合は戦うことはできません。


そして、それまで自分の迷宮に並べていた探索カードをすべて捨て札にします。


そんな感じでどんどん探索を進めつつ、モンスターを調理しながら迷宮を進んでいきます。深部になって最も順調な探索を見せていたのが、カブルーパーティー。とにかく初期から潤沢な食糧トークンを持ち、パーティーに調理を得意とする者が1人もいないにもかかわらず、モンスターを確実に調理しながら進めたり、イベントカードによって食糧をゲットしたりして、「なんかあのパーティーは異常に食糧を持ってるな……」と他パーティーからうらやましがられるレベルに。


そんなわけで、カブルーパーティーは順調に深部の探索を進め、ついに狂乱の魔術師 シスルと遭遇。


「ここで全員で戦えばかなり余裕なのでは」と、魔法も使ってパーティー6人のうち5人で猛攻撃。パーティーの攻撃力は6D+10です。つまり、サイコロ6つの出目の合計が15を超えれば倒せるわけで、これはかなり確率的にも期待できそうです。


実際に振ってみたところ、サイコロ6つの出目の合計はちょうど15。かなりスレスレでしたが、シスルを倒すことができました。


シスルのカードは裏返され、カブルーパーティーの手元に送られます。勝利点は3Dなので、最大18点もゲットできることになります。


誰かがシスルを撃破した時点で迷宮が攻略されたこととなり、ゲームは即時終了。その時点での勝利点を計算します。勝利点は調理カードの勝利点の合計に、貨幣トークン3枚につき1点を追加します。また、深部の踏破率が100%に到達していないプレイヤーは、足りない踏破率10%につき1点を減点します。

そして、今回のゲームの勝者は、やはりシスルを下したカブルーパーティー。シスルの勝利点はなんと10点で、さらにあの凶悪な「迷宮の兎」を見事カレーに調理して勝利点5点をゲットしたこともあり、合計22点で1位となりました。


「モンスターイーター ~ダンジョン飯 ボードゲーム~」を遊ぶ前は「原作つきのゲームということもあり、どこまでゲームの完成度が高いのか不安」と思っていましたが、実際にプレイするとその完成度はかなり高いと感じました。パーティーによって調理が得意・攻撃が得意・魔法が得意などさまざまなスタイルがあり、カードの引きとサイコロの出目によって大きく展開が変わります。また、探索を進めるのか調達して食糧を集めるのかを、他のパーティーの探索進度を見ながら決める駆け引きもあり、ゲーム性はかなり高いといえます。

1プレイにかかった時間は、初回でルールを把握しながら進めて約2時間。最初はルール把握とやや複雑な処理の行程でかなり時間を使ってしまいましたが、ゲームが進んでいくとかなりサクサクとプレイできるようになりました。ゲームの難度は決して高くはありませんが、慣れるまでに少し時間がかかるかも。最初のプレイはルールの把握と割り切って進めるのがいいかもしれません。


そして、「迷宮を探索しながらモンスターを倒し、調理する」という原作漫画の大きな魅力が、しっかりとゲームに落とし込まれていると感じました。原作者の描き下ろしによるイラストも多く、「このキャラクターたちでこのモンスターと遭遇して、こうやって調理して食べてるとこんな会話をしてるだろうな……」という妄想をしながら楽しめるので、原作ファンにも十分オススメできるゲームとなっています。また、原作を一切知らなくても問題なく遊べるのも大きなポイントです。

モンスターイーター ~ダンジョン飯 ボードゲーム~は2022年9月15日発売で、価格は税込4950円です。

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in レビュー,   マンガ,   ゲーム,   , Posted by log1i_yk

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