Appleの指紋認証機能「Touch ID」がiPhoneに戻ってくることはあるのか？

Appleは2013年に発売されたiPhone 5sで初めて指紋認証機能の「Touch ID」を採用しており、iPhoneでは2022年にリリースされた第3世代iPhone SEが、iPadでは第4世代iPad Airがそれぞれ搭載しています。iPhoneではほぼ完全に顔認証機能の「Face ID」に取って代わられることとなったTouch IDですが、これまで何度も新型iPhoneで再びTouch IDが復活するのではというウワサもありました。そんなTouch IDの復活はないと、Apple関連のリーク情報でおなじみのBloombergのマーク・ガーマン氏が述べています。

Report: Will Apple bring Touch ID back to the iPhone? - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2022/10/02/touch-id-iphone-face-id/

Apple's Touch ID is probably never coming back to iPhone | AppleInsider
https://appleinsider.com/articles/22/10/02/apples-touch-id-is-probably-never-coming-back-to-iphone

Touch IDは、ホームボタンをタップして登録した指紋情報を使い、パスコードの入力なしでiPhoneのロック画面やユーザー認証を行うというもの。Touch IDがどんな風に動作するのかは、以下の動画を見れば一発で分かります。

iPhone 5sの指紋認証機能を使ってみるとこんな感じ - YouTube


iPhoneの場合、2017年のiPhone Xで新登場した顔認証機能のFace IDに取って代わられることとなりますが、2020年に登場した第4世代iPad AirではトップボタンにTouch IDが融合しており、ディスプレイ占有率を下げずにTouch IDを採用することに成功しています。

第4世代iPad AirでTouch IDを使用する様子は以下の動画で確認可能です。

第4世代iPad Airのトップボタンと合体したTouch IDを使うとこんな感じ - YouTube


ガーマン氏によると、Appleはディスプレイ下部にTouch IDを埋め込むテストを行っており、iPad Airのようにトップボタン部分にTouch IDを融合させることも検討している模様。しかし、ガーマン氏は「過去数年間にわたり、Apple社内でTouch IDをハイエンドiPhoneに戻すことについての議論がありました。Appleはディスプレイ内にTouch IDを埋め込むテストを行っており、トップボタンに融合させることも検討しています。しかし、現時点ではFace IDが一般に定着しているため、Touch IDがハイエンドiPhoneに戻ってくることはないと思います。少なくとも近い将来では」と言及しました。

ガーマン氏は、Touch IDがiPhone SEなどのローエンド端末のトップボタン部分に移動する可能性があると指摘。ただし、「iPhoneの供給ラインからローエンド端末のトップボタン部分にTouch IDが移動することに関する情報は何も聞いていません」とも述べています。

なお、Apple関連メディアの9to5Macは「Touch IDが将来的にiPhoneで復活する可能性に期待しています。Face IDは長年にわたり大幅に改善されており、屋外でもマスクを着用したままでも利用できるようになりました。特殊なケースなどを加味すれば、Touch IDを使用した方が便利な場合もあります」と指摘。

AppleInsiderのコメント欄では「AppleがTouch IDを採用するとすれば、それがFace IDよりも格段に安価なコンポーネントである場合のみです」「マスクの着用はもはや時代遅れになっているため、『Touch IDを復活させろ』という勢いも弱まっています」といった意見が上がっています。