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フォルクスワーゲンが航続距離2000kmの水素自動車を開発中


水素燃料エンジンを燃焼させてエネルギーとする水素自動車は、電気自動車と同じく環境に優しいことに加え、電気自動車に比べて燃料の充塡(じゅうてん)が早いことから次世代自動車としての注目を集めています。2022年10月、フォルクスワーゲンが新たにタンク1個で2000kmを走行可能な水素自動車の特許を申請したことが明らかになりました。

WO2022013359 FUEL CELL STACK, FUEL CELL APPARATUS AND FUEL CELL VEHICLE
https://patentscope2.wipo.int/search/en/detail.jsf?docId=WO2022013359

VW entwickelt Wasserstoff-Durchbruch: „Mit einer Tankfüllung bis zu 2.000 km“
https://www.kreiszeitung.de/stories/vw-entwickelt-wasserstoff-durchbruch-mit-einer-tankfuellung-bis-zu-2000-km-91473338.html

VW mit Brennstoffzelle: 2.000 Kilometer mit einer Tankfüllung - PC-WELT
https://www.pcwelt.de/article/1355958/vw-mit-brennstoffzelle-2-000-kilometer-mit-einer-tankfullung.html

Volkswagen develops hydrogen car that can travel 2,000 kilometers on one tank - Ruetir
https://www.ruetir.com/2022/10/29/volkswagen-develops-hydrogen-car-that-can-travel-2000-kilometers-on-one-tank/

2000kmといえば、車で札幌から下関まで移動するぐらいの距離です。


フォルクスワーゲンは、ドイツで燃料電池を開発する企業のKraftwerk TUBESと協力し、特殊な燃料電池の特許を申請しました。

Kraftwerk TUBESのCEOであるSascha Kühn氏によると、新しい燃料電池は従来のポリマー燃料電池と違い貴金属のプラチナを使用しないため、製造コストが非常に低くなるそうです。現代自動車やトヨタ自動車が燃料電池に使用する「プラスチック膜」に代わり、セラミック製の膜を使用することが、既存の燃料電池との大きな違いだとのこと。

プラスチック膜は水にぬらす必要があるため、冬に凍結したり、夏に乾燥したり、カビが生えたりすることがあるそうですが、セラミック膜は水にぬらす必要がなく、上記のような問題は発生しないそうです。


エネルギー効率も非常に良いため、航続距離は最長2000kmにもなる可能性があるとのこと。ドイツ・ドレスデンの工場だけで十分まかなえるような生産能力を実現しているとのことで、フォルクスワーゲンは2026年までにこの技術を量産車に搭載するとしています。

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in 乗り物, Posted by log1p_kr

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