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SNSでのシャドウバンは現実に起きており「自分はシャドウバンされた」と10人に1人が感じているという声


SNSへ投稿したコンテンツへの周囲の反応が妙に少なく、コンテンツが誰にも見られていないのではないかという感覚を覚えるという報告が寄せられています。もちろん他人の興味関心を引くコンテンツではなかったという場合もあり得ますが、場合によってはSNSから「シャドウバン」をされた可能性もあります。ほとんどの場合ユーザーへの警告なしに行われるシャドウバンについて、透明性を高めるべきだという声をワシントン・ポストが取り上げています。

Shadowbanning is real: How social media decides who to silence - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2022/12/27/shadowban/

SNSでは、投稿したコンテンツが他人のフィードやタイムラインに表示されなくなったり、検索結果に名前がのらなくなったりする現象が突如として発生することがあります。システム上の不具合が発生した可能性もありますが、SNS側がある特定のコンテンツを問題視し、そのコンテンツや投稿者のアカウントに制限をかけたことが原因である可能性もあります。このような制限を「シャドウバン」と呼びます。


シャドウバンはInstagramやTwitterといった各種SNSで行われていることが知られています。特にTwitterは過去に「シャドウバンを行ったことはない」という公式声明を出していますが、その後にTwitterを買収したイーロン・マスク氏の手により「実際はシャドウバンが行われていた」とする内部文書が暴露されました。

Twitterの「シャドウバン」の実態を暴露するイーロン・マスクお墨付き社内文書「Twitterファイル」第2弾が公開される - GIGAZINE


調査会社のCenter for Democracy and Technologyが行った調査によると、SNSを利用するアメリカ人の10人に1人近くが「自分がシャドウバンされているのではないか」と感じていることが分かっています。

ワシントン・ポストは「このようなシャドウバンが発生するのは、SNSに投稿される暴力的なコンテンツやスパムなどを削除し、抑制しようとする試みの一環で、線引きをどこで行うかについて苦心している証拠でもあるのです」と指摘。何をボーダーラインとみなすかについては各企業の判断に任されるものの、問題はユーザーが信頼できるように選択を可視化することだと述べました。


しかしながら、アルゴリズムで作られたシステムに透明性を持たせるのは容易なことではありません。ワシントン・ポストは「多くのソーシャルメディア企業が透明性に自発的に投資する可能性がないことは承知しています。しかし、2022年12月に上院に提出された、コンテンツモデレーションに関するデータを定期的に公開し、外部の研究者に提供することを義務づける法案『Platform Accountability and Transparency Act』がその背中を後押ししてくれるかもしれません。私たちユーザーは、透明性があり、公平に意見を聞いてもらえるようなモデレーション技術を用いることを望んでいます」と述べ、広範な変革を訴えました。

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in ネットサービス, Posted by log1p_kr

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