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Dropboxが全従業員の16%にあたる500人を解雇、原因はAI


オンラインストレージサービスとして人気を博したDropboxが、全従業員の約16%に相当する500人を解雇すると発表しました。

A message from our CEO | Dropbox Blog
https://blog.dropbox.com/topics/company/a-message-from-drew


Dropbox lays off 500 employees, 16% of staff, CEO says due to slowing growth and ‘the era of AI’ | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/04/27/dropbox-lays-off-500-employees-16-of-staff-ceo-says-due-to-slowing-growth-and-the-era-of-ai/

Dropbox lays off 16% of staff to refocus on AI, as sales growth slows | Computerworld
https://www.computerworld.com/article/3694929/dropbox-lays-off-16-of-staff-to-refocus-on-ai-as-sales-growth-slows.html

Dropbox is laying off 500 people and pivoting to AI - The Verge
https://www.theverge.com/2023/4/27/23700629/dropbox-laying-off-500-people-pivoting-ai

Dropbox layoffs: Company to cut 500 employees
https://www.cnbc.com/2023/04/27/dropbox-layoffs-company-to-cut-500-employees.html

Dropboxの共同創設者でありCEOも務めるドリュー・ヒューストン氏が、世界中に存在する全社員の約16%に相当する500人を解雇すると発表しました。ヒューストン氏は全社員向けの公開書簡の中で、「何よりもまず、この決定の影響を受けるDropbox従業員とその家族に与える影響を認識し、この決定とここに至る道筋に完全な責任を負いたいと思います」と語っています。

ヒューストン氏は今回の人員削減の影響を受ける従業員には、チームリーダーおよび人事チームのメンバーとの1対1の面談への招待状が送付される模様。また、近日中にDropboxを離れる従業員に別れを告げるための時間が設けられるそうです。

Shared the difficult decision to reduce our workforce with the Dropbox team today. We’re committed to supporting those affected, and I’m deeply grateful for their contributions. https://t.co/Q1F8XaAof3

— Drew Houston (@drewhouston)


ヒューストン氏は今回の人員削減について、「我々は以前に、Dropboxのビジネスが安定して利益を上げていると報告しました。それにもかかわらずなぜ人員削減に踏み切ることとなったのでしょうか。理由のひとつは、我々の事業は利益を上げているものの成長は鈍化しているためです。これは既存のビジネスが自然に成熟したことによるもので、最近の景気後退による逆風が顧客、ひいては我々のビジネスにまで圧力をかけています。その結果、以前はプラスのリターンをもたらしていた一部の投資がもはや持続可能ではなくなってしまいました。もう一つの理由は、コンピューティングAI時代がついに到来したことです。AIが我々に新しい革命をもたらし、知識労働を完全に変えてしまうと長年信じてきました。そして、今年の製品パイプラインが示すように、我々はこの未来に向けて製品を構築しています。我々の眼前にある機会はかつてないほど大きくなっているものの、それをつかむために緊急に行動を起こす必要性も高まっています。過去数カ月にわたり、AIは世界の集合的な想像力を捉え、次世代のAIを活用した製品の潜在的な市場は予想よりも急速に拡大しています。しかし、この勢いは競合他社にも同じ機会の多くを警告しています」と説明しています。

ヒューストン氏は「理想は従業員をあるチームから別のチームに移すこと」としながらも、これにはすでに可能な限り取り掛かっていると説明。また、次の成長段階として特にAIと初期段階の製品開発において、さまざまなスキルセットの組み合わせが必要となるため、AI分野でさらに優秀な人材が必要になると説明しています。


Dropboxは人員削減の影響を受ける従業員は以下のサポートを受けられると説明しました。

退職金と株式:影響を受ける従業員は16週間分の給与を受け取る資格があり、Dropboxでの在職期間1年につき1週​​間分の給与が追加されます。影響を受けるすべての従業員は、第2四半期の株式分配を受け取ることができます。
ヘルスケア:すべての従業員は、アメリカで最長6カ月のCOBRA(健康保険の継続補償制度)を利用できます。また、国際的に適用される場合は同等のサービスおよびモダンヘルスサポートを利用できます。
デバイス:影響を受ける従業員は、個人使用のために会社のデバイス(電話、タブレット、PCおよび周辺機器)を保持する資格があります。
職業紹介:職業紹介サービスとキャリアコー​​チングを無料で利用できます。

また、今回の人員削減に伴いDropboxの経営陣は戦略的優先事項と組織構造を再考し、持続可能な財務成長、効率性、将来に投資する柔軟性の原則に則り、組織の再編を実施すると発表しています。

例えば、顧客の主要なワークフローをコアFSS製品内にシームレスに統合するために、コアおよびドキュメントワークフロービジネスを統合する模様。また、ビジネスチームを再編成し、サポートする製品開発チームに比例した調整を反映させるとも説明しています。

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in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by logu_ii

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