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イギリスにあるグネグネと波状に続くレンガの壁は一体何なのか?


イギリスの一部地域では、グネグネと波状に続くレンガの壁がいくつも設置されています。こうした壁は一見すると直線の壁より多くのレンガを使用しなければならないように感じられますが、耐久性を考えた場合、実はむしろ少ない量で済みます。こうした壁の秘密について、オンラインメディアのTwisted Sifterが紹介しています。

Popularized in England, These Wavy Walls Actually Use Fewer Bricks Than a Straight Wall » TwistedSifter
https://twistedsifter.com/2020/06/how-wavy-crinkle-crankle-walls-use-less-bricks-than-straight-walls/

イギリスのサフォーク州に存在する波状の壁は、英語で「crinkle crankle wall」と呼ばれているとのこと。crinkleには波打つという意味があり、crankleには曲がるという意味がありますが、この2つの言葉はほとんど同じ意味で使われています。「crinkle crankle」は、言葉の響きも似ていることから、「ジグザグ」「チクタク」といった言葉遊びに近い重複表現であるとか、サフォークの方言に由来するなどとするのが通説です。


波状の壁がなぜ作られたのかは不明ですが、古くはアメンホテプ3世の時代、紀元前1386年から1353年のエジプトでも見られた建築様式だとのこと。一説としては、襲い来る敵の隊列を乱し、反撃しやすくするためだともいわれています。


カーブしている壁は直線の壁に比べて横からの力に強くなります。波状に並ぶ壁の弧の長さにも左右されますが、レンガ2枚分の厚さがある直線の壁に比べ、レンガ1枚分の厚さの波状の壁の方が単位当たりのレンガ使用量を50%削減できることもあるそうです。


サフォーク州にはこうした壁が無数にあり、こうした壁の写真をまとめているfreston.netでは100種類以上のcrinkle crankle wallを見ることができます。

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in デザイン, Posted by log1p_kr

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