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Google Pixelの日本市場シェアが前年同期6倍の12%に爆増、iPhoneは58%から46%に低下し2年ぶりに50%を下回る


世界規模で見るとiPhoneのシェアが非常に高い日本で、2年ぶりにiPhoneのシェアが50%を下回ったことがわかりました。対するGoogle Pixelは前年同期比10%増と好調。背景には円安に伴うiPhoneの価格上昇が関係していると考えられています。

iPhones Sales in Japan Take Pixel Hit as Price Sensitivity Rises - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-09-28/iphones-sales-in-japan-take-pixel-hit-as-price-sensitivity-rises#xj4y7vzkg

Smartphone sales down 22 percent in Q2, the worst performance in a decade | Ars Technica
https://arstechnica.com/google/2023/09/smartphone-sales-down-22-percent-in-q2-the-worst-performance-in-a-decade/

調査会社のCounterpoint Researchが報告したデータによると、2023年4月からの3カ月間(2023Q2)においてGoogle Pixelのシェアは過去最高の12%を占め、1年前の6倍となったとのこと。同期間中、iPhoneの市場シェアは前年同期の58%から46%へと落ち込みました。


こうした変動には、円安などの影響に伴うiPhoneの価格上昇が背景にあるとみられています。日本では年々激しくなる円安に伴ってiPhoneの価格が毎年上昇しており、2023年に発売された税込12万4800円の「iPhone 15」は、2020年発売の「iPhone 12」から3万円近く値段が上がりました。

実は「iPhone 15」は2007年以来最も手頃な価格のiPhoneになっている - GIGAZINE


一方のGoogle Pixelは、2022年発売の「Pixel 7」でも最低8万2500円からと比較的手が届きやすい価格設定になっていて、廉価モデルの「Pixel 7a」は記事作成時点で税込6万2700円で購入することができます。こうした価格の差が魅力となり、Appleブランドに縛られない考えを持ったユーザーがPixel端末に手を出し始めているのではないかと考えられます。

特にPixel 7aの発売後3週間の売上は前モデルと比較して74%増加しており、Counterpoint Researchは「日本市場におけるPixelスマートフォンに対する肯定的な反応が高まっていることを示しています」と記しています。2023年1月からの3カ月間では、GoogleがSHARPを抜いて初めて日本市場でシェア第2位のブランドになったこともわかっています。

なお、2023年4月に日本で最も売れたスマートフォンは「iPhone 13」で、そのシェアは22%でした。次点で12%の「iPhone 14」が付け、8%の「iPhone SE(第3世代)」、7%の「iPhone 14 Pro」、5%のarrows Weが続きます。


これとは別に、スマートフォン市場そのものが縮小しているという見方もあります。調査会社のCanalysが報告したところによると、北米市場では2023Q2のスマートフォン売上は前年同期比で22%急落し、「ここ10年以上で最悪の四半期業績」となっているとのこと。ただし、この市場でもGoogleは好調で、SamsungやMotorolaなどが軒並み20%以上のシェア低下率を見せる中、Googleだけが唯一59%増と明るい数字を見せています。


Canalysのデータでは小規模メーカーを含む「Others」の数字が大きく下落していることから、Ars Technicaは「Android市場のさらなる統合を表していると思われます」と指摘し、スマートフォン市場の衰退に伴いメーカーの撤退も相次ぐとの見方を示しています。Counterpoint Researchは「2017年から2023年にかけて500以上のブランドがスマートフォン市場から撤退した」とのニュースを掲載し、「デバイスの品質向上や買い替えサイクルの長期化サプライチェーンのボトルネックなどにより、アクティブなブランドの数は長年にわたって徐々に縮小してきました」とコメントしました。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by log1p_kr

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