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通りの名前の語源になった人物が誰でどれぐらい使われているかが一目でわかる「ulitza」


人物の名前を由来として名付けられた語句、および語句の語源となった人物のことを「エポニム」と言います。特に海外では、人物の名前が由来となった名称の通りが多く存在していますが、「全世界の通りの語源となっているエポニムは誰がどれくらい多いのか?」ということを一覧で見ることができるサイトが「ulitza」です。

Eponymous street names worldwide
https://ulitza.net/

ulitzaのトップページは以下のような感じ。「ulitza」はルーマニア語で「狭い道」を意味する単語を、特殊文字なしで書きかえた名前です。作者のミハイ・オルテアヌ氏によると、ルーマニアに住むオルテアヌ氏にとって身近な地域で「通りの名前になっている人物で最も人気のあるのは誰なのだろうか?」「道路標識のいたるところで見かける人物は誰か?」という疑問を解消したい好奇心からスタートし、最終的には全世界に対象を広げていったとのこと。


ulitzaは詳細な世界地図を自由に編集できるオープンソースデータベースの「OpenStreetMap」に登録された全ての通りの名前を分析して、人の名前に関連付けられたエポニムを抽出する形で作成されています。オルテアヌ氏によると、中国語や韓国語、日本語およびそれらの地名はまったく知識がなく、人物名と通りの名前の関係を理解することができなかったため、データに含めることができていないそうです。


ulitzaのトップページに表示されているのは「世界中で通りの名前の由来になった数が多い人物」で、一番上には新約聖書に登場する「聖ヨセフ」が挙がっています。人物名にはすべてWikipediaへのリンクが埋め込まれているため、「Saint Joseph」をクリック。


聖ヨセフの英語版Wikipediaのページが開きました。このように、全世界や各国で通りの名前の由来になった人物を発見し、それがどのような人物か知ることができます。


「Worldwide」の一覧で人物の右についている数字は、「世界の何カ国にこの人物の名前が由来になった通りがある」という数を示しています。「Saint Joseph」の右にある「31」という数字をクリック。


聖ヨセフが名前の由来になった通りは、アルゼンチン、ベルギー、ベリーズ、ブラジル、カナダ、カナリア諸島、チリ、コロンビア、コスタリカ、クロアチア、キューバ、エクアドル、フランス、ドイツ、イギリス、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、メキシコ、オランダ、パナマ、パラグアイ、ペルー、フィリピン、ポーランド、ポルトガル、スペイン、ウルグアイ、米国、ベネズエラで確認されていることがわかります。


「Americas」という地域を選択し、「United States」と国名を選択すると、国ごとのデータも見ることが可能。


アメリカで最も地名となった通りが多いのは、初代大統領のジョージ・ワシントンでした。なお、「Worldwide」の場合は名前の横にある数字が「世界でこの人物の名前がついた通りがある国の数」でしたが、各国のデータのページでは、「国内でこの人物の名前がついた通りがある『都市の数』」となっています。


なお「国内でこの人物の名前がついた通りがある都市の数」をクリックしても、表示されるのは「世界でこの人物の名前がついた通りがある国の数」となっており、都市の名前は知ることはできません。


また、「この人物はどこの国で通りの名前になっているのか?」ということを検索することもできます。サイト上部の「search」をクリック。


「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の名前がついた通りを探すために、「da Vinci」と検索してみました。すると、10の国でダ・ヴィンチの名前がついた通りが存在していることがわかります。


「Leonard da Vinci」の右にある「10」をクリックすると、カナダ、チリ、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ポーランド、ルーマニア、スペイン、アメリカにダ・ヴィンチが名前の由来になった通りがあると知ることができました。


そのため、「Europe」から「Italy」を選択してイタリアのデータを確認。


イタリアでダ・ヴィンチの名前がついた通りは、377の都市に存在しています。


さらに、比較のために「Europe」から「France」をクリックしてフランスのデータも見てみます。


フランスには59の都市でダ・ヴィンチの名前がついた通りがあるそうです。


オルテアヌ氏はulitzaのデータをGitHubで公開しており、「エポニムのデータ内の誤りや、私の理解不足のせいで間違った名称や解釈があった場合、喜んで修正または追加していきます」と述べています。


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in ネットサービス, Posted by log1e_dh

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