BMW車に搭載されたワイヤレス充電パッドを使うとiPhone 15シリーズが故障する問題をAppleが認める

一部のBMW車に搭載されているワイヤレス充電パッドを使った結果、iPhone 15のNFCタグが故障したとの報告が相次いでいます。2023年10月25日、Appleはこの問題について公式に認め、2023年後半のソフトウェアアップデートで修正することを約束しました。

Apple Admits to BMW Wireless Charging Issue With iPhone 15 Lineup, Promises Fix Later This Year - MacRumors
https://www.macrumors.com/2023/10/25/apple-to-fix-iphone-15-bmw-charging-issue/

Apple says BMW wireless chargers really are messing with iPhone 15s - The Verge
https://www.theverge.com/2023/10/28/23936220/apple-says-bmw-wireless-chargers-really-are-messing-with-iphone-15s

2023年9月22日のiPhone 15シリーズ発売以降相次いで報告されているこの問題は、BMWの「X5 M60i」や「X5 50e」、トヨタの「スープラ」に搭載されたワイヤレス充電パッドを使用した結果、NFCチップが動作しなくなり、端末のWalletアプリが操作できなくなるなどの不具合が発生するという問題です。

BMWのワイヤレス充電がiPhone 15を破壊する可能性 - GIGAZINE

BMWは2023年10月6日、この問題に対して「この問題は現在Appleと共同で調査を行っています。期限を提示することはできませんが、すぐに最新の情報を提示することをお約束します」と述べていました。

そして2023年10月25日、Appleは正規サービスプロバイダに対し、「iPhone 15やiPhone 15 Plus、iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro MaxをBMWおよびスープラの特定のモデルに組み込まれた少数のワイヤレス充電パッドで充電すると、デバイスのNFC機能が一時的に無効になる可能性があります」との情報を共有しました。さらにAppleは2023年後半のソフトウェアアップデートでこの問題を修正することを明らかにし、ユーザーに対して「ソフトウェアアップデートまでの間、車内のワイヤレス充電パッドを使用しないでください」とアドバイスしています。

この問題を報じた海外メディアのMacRumorsは「この情報はiOS 17.1がリリースされた数時間後に発表されたため、この問題が解決するのは今後リリースされる予定のiOS 17.1.1またはiOS 17.2になるでしょう」と推測しています。

また、この問題の対応策としてMacRumorsは、Apple StoreまたはAppleの正規サービスプロバイダで「Apple Service Toolkit 2」を使うことでNFCチップを再起動することができることや、それでも改善しない場合には、端末を分解し、ハードウェアの修理を行う必要があることを明らかにしています。