日本最古のインドカレー屋「ナイルレストラン」で創業当時の味を守り続ける「ムルギーランチ」など本格インド料理を食べてきた

東京の銀座には、1949年創業の日本最古のインド料理専門店「ナイルレストラン」があります。今でこそバターチキンカレーやナンなどを食べられるインドカレー屋が日本中にありますが、日本最古のインド料理屋では一体どんな料理が食べられるのか気になったので、実際にナイルレストランに行って創業当時と同じ味を楽しめる名物の「ムルギーランチ」やチキンがごろごろ入った「チキンカレーライス」などを食べてみました。

公式 | ナイルレストラン | 銀座
https://www.ginza-nair.com/

ナイルレストランは東京メトロ東銀座駅のすぐ近くに位置しています。


店の外観はこんな感じ。赤色の軒先が目印です。

メニューはこんな感じ。今回は「ムルギーランチ」(1600円)、「チキンカレーライス」(1300円)、「チキンマサラ」(1550円)を注文しました。ムルギーランチは名前に「ランチ」が含まれていますが、夜でも注文可能です。

ムルギーランチはナイルレストランの公式サイトでも紹介されている名物メニューで、1949年の創業以来変わらぬ味を守り続けいてるとのこと。大きな骨付きの鶏もも肉が目を引きます。

ムルギーランチがテーブルに置かれると、すぐに店員さんが食べやすいように大きめの骨を取り除いてくれました。自分でばらしたい場合や、記録用に写真を撮影したい場合は事前に伝えておいた方がよさそうです。

というわけで大きめの骨を除去した状態のムルギーランチの見た目はこんな感じ。黄色いライスの横にカレーが盛り付けられ、その上にマッシュポテトや温野菜が載っています。

ムルギーランチは全体をよく混ぜてから食べるのが正しい食べ方です。「日本最古のインド料理屋の名物カレーということは、スパイスの味が主張する日本のカレーとはかけ離れたカレーなのかな？」と身構えて食べたのですが、スパイスよりもチキンのうま味が主張する日本人の舌にもなじみやすい味付けでした。辛さは最初の一口はピリッと感じる程度だったのですが食べ進めるうちに辛さが蓄積していき汗がダラダラ出てきました。

マッシュポテトや温野菜と一緒に食べると辛さが少し和らぎます。最初に骨付きもも肉をほぐして全体に混ぜ込んでいたため、どこを食べてもチキンの濃いうま味を感じられるのがうれしいポイント。スパイスで食欲が刺激されてあっという間に完食してしまいました。

チキンカレーライスはライスとカレーが分かれた状態で運ばれてきました。

ライスの上にチキンカレーをかけるとこんな感じ。

カレー部分の味はムルギーランチに似ていますが、マッシュポテトや温野菜が入っていないため辛さがダイレクトに効いてきます。チキンは見た目に反して骨が多く入っており、骨を分けるのが少し手間。しかし骨からだしが染み出しているのか、チキンのうま味を非常に強く感じられました。

チキンマサラはこんな感じ。トマトとクミンで煮込んだチキンが大きめの皿に大量に入っています。

チキンは1つ1つがかなり大きめ。食べてみると、赤い見た目から伝わってくる通りの強めの辛味とともにチキンのうま味やクミンの香りが飛び込んできます。量がかなり多いのもうれしいポイントで、大きなチキンを口に放り込むうれしさを感じながら心ゆくまで辛味とうま味の相乗効果を楽しめました。ただし、筆者は辛い食べ物が大好物なので「辛味とうま味が混ざり合うことによる相乗効果」を楽しめましたが、辛い食べ物が苦手な人は辛さで味が分からなくなるかもしれません。

ナイルレストランでムルギーランチ、チキンカレーライス、チキンマサラを食べてみたところ、どれも辛さとチキンのうま味の相乗効果を楽しめる味に仕上がっていました。どのメニューもスパイスの風味が濃く感じられますが、チキンのうま味が前面に出ているためインド料理を食べ慣れていない人でも問題なく食べられそうです。

なお、ナイルレストランの店主であるナイル善己氏は料理本も多数執筆しています。中でも「『ナイルレストラン』ナイル善己のやさしいインド料理」はカレーだけでなくナンやタンドリーチキン、チャイ、ラッシーなどインド料理屋で目にする数々の魅力的メニューの作り方が詳しく記されているためオススメ。筆者も同書を持っているのですが、玉ねぎを使うメニューに玉ねぎの適切な炒め具合を示す「玉ねぎ炒めLEVEL」が併記されていたり、多様なスパイスの特徴をまとめた「スパイス図鑑」のページが用意されていたりとインド料理を作る際に役立つ情報が盛りだくさんなので非常に役立っています。

「『ナイルレストラン』ナイル善己のやさしいインド料理」はAmazon.co.jpなどで税込1760円で入手可能。「インド料理屋で食べる料理が好きだけど作り方が分からないな～」と考えている人はぜひ読んでみてください。

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