Googleの親会社Alphabetが2023年第4四半期決算を発表、売上高は863億1000万ドルで前年同期比13％増だが広告収入はアナリスト予想を下回る

by Yuri Samoilov

Googleの親会社であるAlphabetが2023年第4四半期(10月～12月)ならびに2023年通年の決算を報告しました。2023年第4四半期の収益は863億1000万ドル(約12兆7300億円)で、前年同期比約13％増という成長を見せましたが、広告収入は市場アナリストの予想を下回ったとのことです。

2023q4-alphabet-earnings-release.pdf
https://abc.xyz/assets/95/eb/9cef90184e09bac553796896c633/2023q4-alphabet-earnings-release.pdf

Alphabet (GOOGL) Q4 earnings report 2023
https://www.cnbc.com/2024/01/30/alphabet-googl-q4-earnings-report-2023.html

Alphabet Earnings: Google Parent's Stock Price Drops by 4% Despite Sales Rebound - WSJ
https://www.wsj.com/tech/alphabet-google-goog-q4-earnings-report-2023-4c0090f1

2023年第4四半期の収益は863億1000万ドルで、前年同期比は約13.5％増。営業利益は236億9700万ドル(約3兆4900億円)で前年同期比は約30.5％増、純利益は206億8700万ドル(約3兆500億円)で前年同期比は51.8％増でした。1株当たりの利益は1.64ドル(約242円)です。

また、2023年通年の収益は3073億9400万ドル(約45兆3400億円)で、前年比は約8.7％増。営業利益は842億9300万ドル(約12兆4300億円)で前年比は約12.6％増、純利益は737億9500万ドル(約10兆8900億円)で前年比は約23.0％増でした。1株当たりの利益は5.8ドル(約855円)です。

2023年第4四半期における収益の内訳は、Google広告が655億1700万ドル(約9兆6600億円)、サブスクリプション・プラットフォーム・デバイスが107億9400万ドル(約1兆5900億円)、Google Cloudが91億9200万ドル(約1兆3600億円)、その他が8億700万ドル(約1190億円)。さらに、Google広告については、Google検索などが480億200万ドル(約7兆800億円)、YouTube広告が92億ドル(約1兆3600億円)、Googleネットワークが82億9700万ドル(約1兆2200億円)と分けられます。

Alphabetの社長兼最高財務責任者(CFO)兼最高投資責任者(CIO)であるルース・ポラット氏は「2023年第4四半期の業績は非常に好調で、売上高は前年同期比13％増の860億ドルとなりました。引き続き成長機会を支えるための投資を行いながら、コスト基盤の再構築に取り組んでいきます」とコメント。また、Alphabet傘下の次世代技術開発企業「X」が外部投資家の支援を得ながら、さらに多くのスタートアップを立ち上げることを明らかにしています。

Alphabetのスンダー・ピチャイCEOは「検索分野で好調が続いており、YouTubeとGoogle Cloudからの貢献の増大に満足しています。これらはそれぞれ、AIへの投資とイノベーションから恩恵を受けています。Geminiの時代となるため、まだまだこれからです」と述べました。

by Nguyen Hung Vu

Alphabetが決算報告を公開した直後の時間外取引で、Alphabetの株価は約5％の下落を見せました。経済メディアのCNBCは「結果はおおむね予想を上回りましたが、投資家を満足させるには十分ではありませんでした」と述べています。CNBCによると、広告収入の655億1700万ドルは、市場予想の659億4000万ドル(約9兆7200億円)をわずかに下回ったとのこと。CNBCは、FacebookやTikTokなど競合サービスの広告ビジネスが急速に成功しているため、YouTubeでの広告収入の成長が鈍化していると指摘しました。

アメリカ経済紙のウォール・ストリート・ジャーナルは「Googleの決算はアナリストの予想を下回りましたが、新型コロナウイルスのパンデミック以来初めて広告収入の減少を報告した2022年からは顕著な好転となりました」と評価しています。