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Appleが未発表の製品情報をリークした元従業員を情報漏洩の疑いで提訴し損害賠償を請求


Appleが2024年3月、元従業員のアンドリュー・オード氏がメディアや他のハイテク企業に機密情報を漏らし、同社の秘密保持契約に違反したとしてカリフォルニア州連邦裁判所に提訴しました。Appleはオード氏に対し、2万5000ドル(約378万円)の損害賠償を求めています。

Apple, Inc. v. Andrew Aude | PDF | Trade Secret | Apple Inc.
https://www.scribd.com/document/718014193/Apple-Inc-v-Andrew-Aude


Apple Sues Former Employee for Leaking iPhone's Journal App and More - MacRumors
https://www.macrumors.com/2024/03/28/apple-sues-former-employee-for-alleged-leaking/

2016年にAppleに入社したオード氏はこれまで、オード氏は、デバイスのバッテリー性能の最適化に取り組み、Appleの最も機密性の高い数十件のプロジェクトに関する情報に精通していたとのこと。


Appleは裁判所に対し、オード氏がおよそ5年間にわたり、Appleが支給した仕事用のiPhoneを使用して、当時未発表だった「ジャーナル」アプリやARヘッドセットの「Apple Vision Pro」、Appleの製品開発ポリシー、規制順守のための戦略、従業員の人数など、複数のApple製品とポリシーに関する情報を外部に漏らしたと主張しています。

Appleはオード氏によるリーク被害の一例として、オード氏が2023年4月にアメリカの日刊紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」に対し、当時未発表の「ジャーナル」アプリの機能について漏らしたと主張。リークの結果、ウォール・ストリート・ジャーナルは「ジャーナル」アプリに関する記事を掲載しています。

オード氏は、暗号化メッセンジャーアプリの「Signal」を用いて、オード氏が「Homeboy」と呼ぶジャーナリストに1400通以上のメッセージを送信したといわれています。また、海外メディア「The Information」のジャーナリストに対して、1万通以上のテキストメッセージを送信したほか、直接会いに行くこともあったとのこと。


さらにAppleによると、オード氏は仕事用のiPhoneを用いて、Apple Vision Proで用いられる空間コンピューティング技術に関するスクリーンショットをApple以外の従業員に開示していたとのこと。Appleはオード氏の行動について「広範かつ意図的な行動だった」「最新製品での驚きと喜びを与えることを妨害した」と考えており、オード氏のリークによって掲載された少なくとも5つのニュース記事について、会社の機密情報や専有情報のあり方について議論したことを明かしています。

Appleによると、オード氏のリークが発覚したのは2023年後半でした。オード氏は当初、機密情報を漏らしたことを否定していましたが、Appleは「オード氏は社内のトイレでSignalアプリを含む、リークの証拠を仕事用iPhoneから削除していた」と主張しています。その後、Appleは2023年12月にオード氏を解雇しています。

Appleは当初、この問題を当事者であるAppleとオード氏だけで解決しようとしましたが、オード氏はこの対応に非協力的でした。Appleは「私たちは基本的に、元従業員に対して軽々しく訴訟を起こすことはありません。しかし、オード氏が故意に証拠を隠滅した結果、オード氏がいつ、誰に、何をリークしたのか知ることができなくなりました。この訴訟を起こす前に、Appleは問題を解決するためにオード氏に連絡を取り、全面的な協力を求めましたが、オード氏は協力を約束しませんでした」と述べています。


オード氏はまた、退職の際の報酬パッケージとして受け取った制限付きApple株の売却を拒否したことも指摘されています。

これらの状況を受けて、Appleは「オード氏が意図的かつ無断で第三者に機密情報を開示し、その不正行為を隠ぺいしようとした試みにより、同社にとって継続的な脅威がもたらされています」と述べ、オード氏に対し、損害賠償と法的救済を求めています。

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in メモ, Posted by log1r_ut

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