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ビットコインの半減期が4月中旬に迫る、マイニング報酬が半額になりマイナーに最大1兆5000億円超の収益減が起こる可能性


仮想通貨のビットコインは、2024年4月20日頃に4度目の半減期を迎えます。ビットコインの採掘(マイニング)報酬はさらに減ることとなるのですが、これに伴いビットコインマイナーは年間最大で100億ドル(約1兆5000億円)もの収益減少を経験することになる可能性があると伝えられています。

Bitcoin (BTC) ‘Halving’ Will Deal a $10 Billion Blow to Crypto Miners - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-04-14/bitcoin-halving-will-deal-a-10-billion-blow-to-crypto-miners


Financial trouble for bitcoin miners: A look back, and ahead as the halving looms - Blockworks
https://blockworks.co/news/bitcoin-halving-outlook-for-public-miners

BTC Miners Prepare for $5B Dump after Bitcoin Halving 2024 | Coinspeaker
https://www.coinspeaker.com/btc-miners-5b-dump-bitcoin-halving-2024/

仮想通貨のビットコインでは、4年に1度「半減期」と呼ばれるビットコインマイニングの報酬が半分に減らされるアップデートが実施されます。2024年4月中旬に迎える半減期では、ビットコインのマイニング報酬が「6.25BTC」(約6000万円)から「3.125BTC」(約3000万円)に減額予定です。これにより、ビットコインマイニング市場は1年で100億ドルもの収益減を経験することとなる可能性があると報じられています。


マイニング報酬が半減することで、ビットコインのマイニングを生業とするマイニング業者は、利益を上げられなくなる可能性があります。この懸念は今回新しく生まれたものではなく、過去の半減期でも複数のビットコインマイナーが直面してきた問題です。

半減期を迎えるにあたり、多くのマイニング業者はより効率的なマイニングリグ(マイニング用機材)を導入し、今後の変化に耐えるために収益源の多様化に努めています。マイニング業者の中には、マイニングリグを停止せざるを得なくなっていると懸念を表明するところもある模様。

一方、一部の専門家は「これらの懸念は誇張されたもの」であり、大規模なマイニング業者は半減期を迎えても変化に適応して繁栄を続けていけると主張しています。仮想通貨取引所であるCoinbaseは、「ビットコインの価格は最初の半減期を迎えるまでの6カ月で139%も高騰し、次の半減期を迎える6カ月で923%も急騰しました」と言及しており、半減期を迎えてもビットコインの価値が高騰することでマイナスが相殺される可能性を指摘しています。


ただし、Coinbaseが言及したのはビットコイン黎明期の価格変動であるため、今回の半減期においても同じようなビットコインの高騰が期待できるかは不明です。

投資銀行のCompass Point Research&Tradingでシニアアナリストを務めるチェイス・ホワイト氏は、「公的資金に簡単にアクセスすることができない民間マイニング業者は、ブロックごとのマイニング報酬削減の影響で操業を停止せざるを得なくなる可能性が高い」と指摘しています。

なお、ホワイト氏はほとんどすべてのマイニング業者が半減期の影響を受けると予測しつつ、「借金が少ない、あるいは全くなく、エネルギーコストの優れた土地でマイニングを行い、最も効率的なマイニングリグを運用しているマイニング業者の場合、半減期による影響は軽微である可能性が高い」とも指摘しています。

一方、法律事務所のHolland&Knightのケイラ・ジョイス氏は、今回の半減期は前回の半減期(2020年)とも前々回の半減期(2016年)とも異なると言及。ジョイス氏は、成熟した仮想通貨業界全体で統合の波が起こり、債務不履行につながる可能性があると予測しました。ただし、ジョイス氏はどのマイニング業者が倒産の危機に直面しているのかについては明らかにしていません。

また、「2021年以前の仮想通貨市場はビットコインマイニング業界の規模が小さかったため、2020年の半減期の影響は少なくて済みました」「投資家がこの業界に資金を注ぎ始めたのは、2021年になってからです」とも語っており、マイニング業界が成熟したタイミングで半減期を迎えるのは今回が初であると強調しています。


10x Researchの研究責任者であるマーカス・シーレン氏は、「ビットコインの半減期後、マイナーは50億ドル(約7700億円)相当のビットコインを売却する可能性がある」と予想しており、これにより半減期以降もビットコインの価値が横ばいになる可能性があると指摘しました。

世界最大級のビットコインマイニング業者であるMarathon Digitalの1日当たりのマイニング量は28~30ビットコイン(BTC)と推定されています。半減期以降、Marathon Digitalのマイニング量は1日当たり14~15BTCに半減することとなるため、「他のマイニング業者と同様に、保有するビットコインを売却するという戦略を採ることになるでしょう」とシーレン氏は推測しています。

なお、半減期を迎えるに当たり、一部のマイニング業者は拠点をエチオピア・タンザニア・パラグアイ・ウルグアイなどの電力コストの低い国に移す可能性が高いという報道もあります。

2024年4月20日前後の「ビットコイン半減期」でマイナーの収入は激減へ、今後はエチオピア・タンザニア・パラグアイ・ウルグアイなどの低コスト国に拠点を移す可能性が高いとの指摘 - GIGAZINE


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in メモ, Posted by logu_ii

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