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Threadsが4月29日からトルコでのサービスを一時的に終了、ThreadsとInstagram間のデータ共有を禁止する政府当局の仮差止命令に従うため


Metaが開発・運営するSNSアプリのThreadsが、2024年4月29日からトルコでのサービスを一時的に終了すると発表しました。

We Will Temporarily Shut Down Threads in Türkiye | Meta
https://about.fb.com/news/2024/04/we-will-temporarily-shut-down-threads-in-turkiye/


Meta is shutting down Threads in Turkey following injunction against data-sharing with Instagram
https://www.engadget.com/meta-is-shutting-down-threads-in-turkey-following-injunction-against-data-sharing-with-instagram-154725011.html

Meta to close Threads in Turkey to comply with injunction prohibiting data sharing with Instagram | TechCrunch
https://techcrunch.com/2024/04/15/meta-to-close-threads-in-turkey-to-comply-with-injunction-prohibiting-data-sharing-with-instagram/

Threads is testing a 'Message' buttons shortcut for Instagram DMs
https://9to5google.com/2024/04/15/threads-message-button-test/

Meta to temporarily shut down Threads platform in Türkiye | Daily Sabah
https://www.dailysabah.com/business/tech/meta-to-temporarily-shut-down-threads-platform-in-turkiye

MetaはオプトインなしでInstagramアカウントの登録情報に基づいてThreadsアカウントのプロフィールを作成しています。このThreadsアプリとInstagramアプリのデータ連携が「取り返しのつかない損害をもたらす」違法なものであるとして、トルコ競争当局(TCA)は「MetaがThreadsとInstagramを連携させて優越的地位を乱用した疑い」で捜査を行っています。そして、2024年3月18日にTCAはMetaに対する仮差止命令を下しました。

TCAはこの仮差止命令について「Metaは長年にわたり市場で活動しているため、包括的かつ詳細なデータを蓄積しています。Metaのユーザーベースの規模と多様性は、広告主にとってMetaのサービスを魅力的なものにしています。この状況により、Metaはサービス開発により多くのリソースを割り当てることができ、競合他社が広告主にアクセスすることが難しくなり、その結果、資金的リソースが得られにくくなります。この状況においてMetaの活動は市場に参入障壁を生み出しています。Metaは提供する基本サービスと関連サービスを含むエコシステムとして動作し、これによりMetaは各サービスから得た力と知識を別のサービスに移転し、市場支配力を高めています」と指摘しています。


TCAの仮差止命令に従うため、Metaは2024年4月29日(月)からトルコでのThreadsを一時的に終了すると発表しました。Metaは今回の決定について「トルコのThreadsユーザーにとって非常に残念な決定であることを承知している」と説明しており、可能な限り混乱を最小限に抑えるため、以下のような措置を講じると発表しています。

・トルコでThreadsを使用しているすべての人に、4月29日までThreadsアプリ内でこの決定に関する通知が送信されます。
・トルコでThreadsを使用しているユーザーは、「Threadsのプロフィールを非アクティブ化するが削除しない」か「Threadsのプロフィールを削除する」を選択できます。
・ユーザーが自分のプロフィールを非アクティブ化することを選択した場合、Threadsがトルコでのサービスを再開すると、ユーザーの投稿や他の人とのやり取りなどが再び表示されるようになります。
・非アクティブ化されたプロフィールを持つユーザーは、情報ダウンロードツールを使用していつでも自分の投稿をダウンロードし、既存のコンテンツを保存することができます。

MetaはTCAの仮差止命令に同意せず、トルコのすべての法的要件を順守していると信じており、控訴を予定しています。しかし、TCAの仮差止命令に暫定的に従うために、トルコでのThreadsサービスを一時的に終了せざるを得なくなったと説明しました。Metaは「引き続きTCAと建設的にかかわり、できる限り早くThreadsをトルコの人々に取り戻すことを計画しています」と記しています。


InstagramとThreadsのデータ連携について、テクノロジーメディアのEngadgetは「両者の連携が少し気味が悪いものであると考えているのはトルコの規制当局だけではありません。Threadsが立ち上げられて以来、InstagramとThreadsのデータ連携は常に争点となってきました。2つのアプリは互いに密接に結びついているため、ユーザーは当初Instagramアカウントを削除しないことにはThreadsアカウントを削除することすらできませんでした」と指摘しています。

なお、トルコの規制当局は2022年に独占禁止法違反の疑いでMetaに対して1860万ドル(約28億7000万円)もの罰金を科しました。トルコはMetaに対して法律違反を防止するための取り組みを詳述した文書の提出を求めましたが、この書類上での説明が不十分であるとして、Metaは追加の罰金を科せられています

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in モバイル,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by logu_ii

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