人類を再び月面へ、NASA「アルテミス計画」ビジュアルガイド

有人飛行への道程、ロケットや宇宙船の図解、世界の大型ロケットも

2022.08.31
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ケネディ宇宙センターから打ち上げられる無人ミッション、アルテミス1は、数週間かけて月と地球の間を往復する。このフライトは、アルテミス2ミッションで予定されている最初の有人飛行に向けた新型宇宙船のテストとして実施される。(縮尺は正確ではない)(Sources: NASA)
ケネディ宇宙センターから打ち上げられる無人ミッション、アルテミス1は、数週間かけて月と地球の間を往復する。このフライトは、アルテミス2ミッションで予定されている最初の有人飛行に向けた新型宇宙船のテストとして実施される。(縮尺は正確ではない)(Sources: NASA)
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 アルテミス計画は、人類を再び月面へと送り込むこと、また月の軌道に半永久的に常駐する宇宙ステーションを建設することを目指している。そこでは史上初めて女性や有色人種が月へ向かう見込みだ。「アルテミス1」ミッションはこの計画の第一段階。NASAは新たな大型ロケット「宇宙発射システム(SLS)」と宇宙船「オリオン」とともに、有人月探査を再開させる。(参考記事:「「再び月面着陸へ」アルテミス計画いよいよ、9つの質問」

 宇宙発射システム(SLS)は、強力なエンジン4基と固体燃料ブースター2基を駆使して地球の大気圏を突破、将来のミッションで4人のクルーが乗ることになる宇宙船「オリオン」を月へと射出する。SLSは、将来的には火星への飛行など、アルテミス計画以外のミッションに合わせて調整することも可能だ。

 打ち上げ後間もなく、SLSのコアステージ(第1段)はエンジンを停止し、上段から切り離される。そして打ち上げから約2時間後、上段にあるオリオン宇宙船(主にクルーモジュールとサービスモジュールから構成される)は第2段(極低温推進ステージ)を分離し、月への往復ミッションを遂行する。

次ページ:今回、無人のクルーモジュールに搭載されるのは?

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