「他人に敬意を払う」オーストラリアの同意の教育 相手に対する思いやりのある行動へとつながる

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親子間でも同意はとても大切なことです(写真: Choreograph /PIXTA)
人と人が何かを一緒にするときに、大切なこと。それは「同意」です。そしてその同意には他人に対するリスペクト(敬意)が必要です。大事なことを明るく楽しく教えてくれるのはオーストラリアの人気MCのユミ・スタインズと医師のメリッサ・カン。本国でも大ヒットした『こんにちは!同意 誰かと親密になる前に知っておきたい大切なこと』を一部抜粋・再構成してご紹介します。

生まれたての赤ちゃんも含めて、すべての人が敬意を払われるべきです。小さな子どもはオムツを替えるのも、食事するのも、お風呂に入ったり、着替えるのにもケアが必要です。子どもは、小さくて弱くて、大人よりもまったく力がないので、ほかの人から傷つけられないようにオーストラリアでは法律で守られています。

ハグをしていいか尋ねてみる

大人のケアが必要な小さな子どもたちにも、何かするときに「たずねる」ことで敬意を表せます。たとえば、赤ちゃんを抱っこするときは「抱っこしてもいい?」と聞き(赤ちゃんがまだ反応できなくても)、小さい子を両手で抱きしめる前には、「ハグしてもいい?」とたずねるようにしましょう。

自分が巨人に囲まれた小さな人だと想像してみてください。そうしたら、小さな子どもたちが望んでいることが、わかりますよね。

子どもがしゃべれるようになったり、コミュニケーションができるようになったり、トイレにひとりで行けるなど身体が発達してきたら(だいたい3、4歳です)、ボディリーオートノミーを上手に使えるようになります。つまり、「ハグしたい!」「膝に乗りたくない」など、文字どおり、自分の身体に起きることを話せるということです。

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