高校時でわかる「大学までの人、大学からの人」の差 大学入学後に「社会で活躍できる人」が持つ素養

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東大入試
大学入学後にさらに飛躍する人の素養について解説します(写真:梅谷秀司)
大学受験は人生の大きな分岐点の1つではありますが、大学合格が人生のピークになる人もいれば、大学入学後にさらに活躍する人もいます。その差はいったいどこにあるのでしょうか。リアルな大学の学びを33人の現役東大生たちがまとめた新著『東大生が教える 13歳からの学部選び』の監修をした西岡壱誠氏が解説します。

その大学・学部で何をしたいのか

「東大までの人・東大からの人」という言葉があります。東大に合格したのが人生のピークで、そこから大学生活の中で輝けず、社会で活躍できない人と、東大に合格した後に、東大という環境をうまく活用して、社会で活躍できる人。東大生の中にも2種類の存在がいるという意味の言葉です。

僕もいろんな東大生を見てきました。東大に合格してその人脈を使って会社を作って成功する人、大学をフル活用して自分の学びたいことをしっかり学んでいる人もいれば、東大に入ったのにあまり大学生活になじめずに鬱になってしまった友だちもいます。

一体、東大までの人と東大からの人を分けているのはどういうポイントなのか。僕は、それは「その大学・学部で何をしたいか」という問いを、高校生までの間でしっかり問い続けられた人かどうかがポイントだと思っています。今日はこの「その大学・学部で何をしたいか」について、みなさんに共有したいと思います。

「あなたは、なぜこの大学/学部を志望しましたか?」

みなさんは、入試でこの質問をされる頻度が、10年前よりも圧倒的に高くなっていることを知っていますか。

現在、総合型選抜入試(旧AO入試)の割合が非常に高くなっています。2020年度の私立大学の入学者の56%がAO・推薦であるということが文科省の大学調査でわかっていますし、国公立大学でも総合型選抜や推薦入試での入学者が増えています。それどころか、一般入試のアンケートでもこの質問が出され、出願の際に答えなければならない大学もあるほどです。

東大では、一般入試の際に直接この質問を聞かれることはありません。しかし、この質問としっかり向き合っているかどうかが、東大に合格した後の人生に深く関わってくると思います。

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