目の名医が考案「読むだけで目がよくなる文章」 4つのポイントを押さえて「目のコリ」をほぐす

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近くを見続けると目の筋肉に大きな負荷がかかります(写真:プラナ/PIXTA)
スマートフォンの普及にともない、日本人の視力は危機的な状況を迎えています。幅広い世代に広がる「スマホ老眼」はもちろん、子供の近視も大幅に増加中です。
しかし、生活に根付いたスマートフォンを排除することはほぼ不可能。であれば、別の方法で視力を守るほかありません。京都大学医学部出身で、30年で16万人の目を診察してきた目の名医、松岡俊行さんは、「文章を読む」という意外な方法が効果的だと語ります。松岡さんの著書『眼科医が考案 1日1分読むだけで目がよくなるマジカルフレーズ』より、その具体策について、一部抜粋・再編集してお届けします。

スマホの画面を見続けると目の筋肉を酷使してしまう

最近、「子供の視力が急に悪くなった」「近ごろ文字が読みにくく感じる」「スマホ老眼かもしれない」という相談が増えています。特に子供は深刻で、2022年に文部科学省が発表したデータによると、小学校6年生の約半分が視力1.0以下というから驚きです。

しかし、眼科医の立場から見れば、決して不思議ではありません。現代社会は、パソコンやスマホ、タブレット端末を使わなければ生活できなくなっているからです。仕事や勉強、学校に提出する宿題だけでなく、買い物をしたり、レストランで注文する際にもタブレットを使います。人類の歴史のなかで、こんなに近くばかり見て暮らすライフスタイルはかつてありませんでした。

実は、近くを見続けると目の筋肉に大きな負荷がかかるのです。想像してみてください。朝から晩まで、腰を曲げて重労働していたら、腰を痛めてしまうでしょう。休む暇なく働かされていたら、過労で体調を崩してしまうでしょう。

それと同じことが目に起こっているのです。朝目が覚めてから夜寝るまで、近くの小さな画面を見続けているということは、目にとっては一日中、肉体労働をしているのと同じです。

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