ミラーワールドは、もはや遠い未来の話ではなくなった:『WIRED』が振り返る2020年(ガジェット編)

ガジェット分野において2020年は「iPhone 12」シリーズが多くの話題をさらったほか、コロナ禍がもたらしたわたしたちのライフスタイルの変化が影響をもたらしているようだ。「WIRED.jp」で公開された関連記事から5つのストーリーをピックアップし、『WIRED』日本版が振り返る2020年(ガジェット編)としてお届けしよう。
Oculus Quest 2
PHOTOGRAPH BY OCULUS

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新型コロナウイルス感染症に振り回された2020年も、「WIRED.jp」では多くのガジェット関連記事を公開した。それらを振り返ってみると、読まれた記事の上位は例年通りアップル関連のトピックで埋め尽くされた。

とくにベスト3の記事をはじめ、その多くが2020年10月に発表された「iPhone 12」シリーズについての記事だった。それについては別の記事に譲るとして、『WIRED』が振り返る2020年のガジェット編では、それ以外にどのようなトピックが注目されたのかを見てみたい。

いまや全世界で40億人以上がスマートフォンを使っているとされるだけあって、iPhone関連の記事を除いてもグーグルのスマートフォン「Pixel 4a」や「Pixel 5」、ソニーのスマートフォン「Xperia」シリーズの記事が関心をもって読まれていた。

そんななか、VRヘッドセットや、スマートフォンと連動させて使うスマートウォッチ、ヘッドフォンなどの周辺機器についての記事がランキング下位ながら注目されたのは、このコロナ禍による影響が少なからずあるのかもしれない。


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あらゆる行動が制限され、リモートワークをはじめとしてライフスタイルが一気に変化した20年。オンラインでのコミュニケーションが当たり前になったことで、これまで以上に視覚や聴覚について関心が高くなったことは確実だろう。

外出することができず、家で過ごす時間がこれまで以上に長くなったことで、日常に新たな娯楽や刺激を求めた人も多いはずだ。また、ほどいよい“運動”だったと認識された通勤がなくなったことで、健康維持や運動不足解消への意識が芽生えてジョギングやウォーキングを始めたという人もいるだろう。睡眠時のデータをとることがスタンダードとなりつつあるように、そうした意識変化と呼応して生体データを記録するスマートウォッチに関心が集まるのも自然な流れといえる。

昨今の状況を鑑みると、21年も移動することや、人と直接会うことが制限されることが続いていくなかで、スマートフォンとともに周辺を拡張させるプロダクトやサーヴィスはもちろん、VRや次なるプラットフォームと目される拡張現実(AR)グラスへの関心の裾野は、今年以上に広くなるはずだ。

18年に『WIRED』日本版VOL.33で特集した「ミラーワールド」のような世界は、もはや遠い未来の話ではなくなったのである。


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「Pixel 4a」はとてもいいスマートフォンだが、いま買うべきかどうかは別問題だ:製品レヴュー

グーグルのスマートフォン「Pixel 4a」は非常に優れたカメラを搭載しているにもかかわらず、日本での価格は税込42,900円に抑えられている。ただし、あと2カ月程度で5G対応版や次期フラッグシップ「Pixel 5」が登場することを考えると、購入すべきタイミングなのか悩むところかもしれない──。『WIRED』UK版によるレヴュー。>>記事全文を読む

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「Oculus Quest 2」は最高のVRヘッドセットだが、知っておくべき“欠点”もある:製品レヴュー

新しいVRヘッドセット「Oculus Quest 2」が発表された。PCいらずで楽しめるスタンドアローン型で、旧モデルより小型軽量化が進んで使いやすくなった。高解像度になりジェスチャー操作に対応したことも特筆すべきで、最高のVRヘッドセットへと進化したと言っていい。一方で、知っておくべき”欠点”も潜んでいる──。『WIRED』US版によるレヴュー。>>記事全文を読む


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Apple Watch Series 6は最高のスマートウォッチだが、解消されなかった“欠点”もある:製品レヴュー

アップルが新たに血中酸素濃度の測定機能を追加した「Apple Watch Series 6」を発売した。ヘルスケアのデヴァイスとして正常進化した最新のApple Watchは、機能と性能で競合をさらに引き離している。しかし、実は解消されていない“欠点”もある──。『WIRED』UK版によるレヴュー。>>記事全文を読む


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ソニーのワイヤレスヘッドフォン「WH-1000XM4」には、もはや改善すべき点が見つからない:製品レヴュー

2020年9月4日に発売されるソニーの最新ワイヤレスヘッドフォン「WH-1000XM4」。すでに史上最高のワイヤレスヘッドフォンとして名を馳せていた「WH-1000XM3」の後継機に当たる本モデルには、もはやこれ以上改善すべき点が見つからない──。『WIRED』US版によるレヴュー。>>記事全文を読む

PHOTOGRAPH BY SONY

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アップルのARメガネは「カメラ非搭載で499ドル」という情報から見えた、グーグルの“失敗“から得た教訓の価値

アップルが開発中とされる拡張現実(AR)メガネについて、詳しいリーク情報が報じられて話題になっている。「Apple Glass」という名称になるという製品はカメラを搭載せず、普通の眼鏡のような外観で価格は499ドル程度になるのだという。こうした一連のリーク情報からは、アップルが「Google Glass」の失敗を繰り返さないよう開発を進めている可能性が浮き彫りになっている。>>記事全文を読む

グーグルの「Google Glass」を装着してアート作品の鑑賞と解説を楽しむ人々。結果的に失敗に終わったグーグルから、アップルは教訓を得て成功への道を歩めるのか。TIMOTHY FADEK/CORBIS/GETTY IMAGES

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TEXT BY TAKAFUMI YANO