パンデミックという“転換”以降も「ウェルビーイング」を問い続けるために:『WIRED』が振り返る2020年(ウェルビーイング編)

今年開催した「WIRED CONFERENCE 2020」のテーマでもあり、『WIRED』日本版がもっとも注力する領域のひとつである「ウェルビーイング」。2020年にオンラインでよく読まれたウェルビーイング関連の記事をピックアップし、『WIRED』日本版が振り返る2020年(ウェルビーイング編)としてお届けしよう。
パンデミックという“転換”以降も「ウェルビーイング」を問い続けるために:『WIRED』が振り返る2020年(ウェルビーイング編)
YAGI STUDIO/GETTY IMAGES

雑誌『WIRED』日本版のVOL.32で2019年に特集し、20年12月に開催した「WIRED CONFERENCE 2020」において“未来のためのリテラシー”のひとつとして焦点を当てた「ウェルビーイング」は、『WIRED』日本版が最も注力するテーマのひとつだ。これまで『WIRED』日本版では、雑誌やウェブサイト、イヴェントなどを通じて、ウェルビーイングを巡る多角的な問いを発信してきた。

関連記事: かくも横断的な「地球とわたしたちのウェルビーイング」の探求:WIRED CONFERENCE 2020レポート(DAY2) #wiredcon2020

こうしたなか、「WIRED.jp」で今年よく読まれたウェルビーイング関連の記事10本をピックアップしてみると、やはりコロナ禍で変化した個人の生活環境において“より良好な状態”を築くための一助となるタイトルが多かった。

もちろん、ウェルビーイングは個人の健康や習慣だけでなく、近代資本主義の問題点や気候危機対策を語る際にも重要な切り口となる横断的な主題だ。パンデミックという2020年の大きな転換点を経て、2021年以降もいかに「身体的、精神的、社会的に良好な状態」を築くために議論していくべきなのか──。以下の10本の記事は、その議論の土台となる基礎知識として役立つものになるはずだ。


01

「Fitbit Charge 4」は、機能豊富で価格が手ごろな優れたウェアラブル端末に進化した:製品レヴュー

フィットビットの最新ウェアラブル端末「Fitbit Charge 4」は、旧モデルよりずっと実用的で、さらに高額なウェアラブル端末でしか見られないような新機能がいくつも搭載された。優れた睡眠分析機能や長いバッテリーの持続時間などを考えれば、素晴らしい選択肢になる──。『WIRED』US版によるレヴュー。

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02

オフィスの席に仕切りを設けて“半個室”に? 業務再開を目指す企業が採用する「濃厚接触」の防止策

米国では多くの企業がオフィスでの業務再開に向けて検討を始めているが、ここにきて仕切りで区切られた半個室が注目されている。1980年代に一般的だった半個室は、スタートアップが勃興してきた2000年代以降に時代遅れとされ姿を消した。ところが、低コストで新型コロナウイルスの感染拡大を抑えられる手段として、再び注目されているのだ。

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03

スマートフォンへの依存を防ぐには、「グレースケール設定」が効果的?

スマートフォンへの依存を防ぎたいって? それなら画面をグレースケール(白黒表示)に変えてみてはどうだろうか。あらゆる色彩を画面から排除することで、想像以上の抑止効果が得られるかもしれない。>>記事全文を読む


04

ジョブズの師、乙川弘文は「利他」の現代的意義を再定義する:中島岳志 × 柳田由紀子 対談

スティーブ・ジョブズが禅に傾倒し、その思想がアップルの数々の名品に受け継がれたことはつとに有名だ。そのジョブズが生涯の師と仰いだ禅僧、乙川弘文の生涯に迫った『宿無し弘文』がこのたび上梓された。弟子たちが絶賛する一方、家庭は崩壊し、飲酒問題を抱えた赤貧の禅僧とは、果たしていかなる人物だったのか? 政治学者の中島岳志と本書の著者、柳田由紀子との対談からは、弘文が体現した利他の新たなかたちが見えてきた。

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05

「花粉症の元になるブタクサを、“天敵”の虫を放って食べさせる? 研究で示された「生物的防除」の現実味

ブタクサの天敵、ブタクサハムシ。この甲虫が外来種として生息する地域は、その他の地域と比べて花粉の量が80パーセントも少ないという。だが、天敵導入による花粉症対策には未知の弊害が隠れているかもしれない。

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06

営業休止が続くそのレストランは、生き残るために“食料品店”として生まれ変わった

新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界中の飲食店が営業休止を余儀なくされている。こうしたなかニューヨークにあるレストランの一部は、選りすぐりの食材を調理のノウハウとともに提供する“食料品店”へと業態転換を図っている。

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07

リモートワークにフレックス……「柔軟な働き方」は、なぜ広まらないのか?

リモートワークやフレックスタイムなど、インターネットの普及によって実現が期待されていた「柔軟な働き方」。働く側のニーズが高いだけでなく、企業側も提供したいと考えている。生産性が高まることを示したデータもある。それでも浸透しない理由は、いったいなぜなのか。

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08

せめて自撮りのときだけでも“整形”したい!? 「手術なしで顔を整える」動画が大人気の理由

依然として「画像」がSNS世界を支配するなか、美容グッズを使用した自宅での“整形術”を紹介する動画が人気になっている。外科手術を受けなくても鼻の形や顔の輪郭が改造できると謳うグッズは、日本からアジア、世界へと広まった。しかし、本当に効果はあるのだろうか。

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09

PCの使いすぎで手首が痛い? それならゲーミングマウスを試せば人生が変わる(かもしれない)

長時間ずっとPCに向かってマウスやトラックパッドを使っていると、手首や肩などに慢性的な痛みを感じるようなるかもしれない。こうした悩みの解消や生産性向上につながるツールが、ゲーマー用のゲーミングマウスだ。

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10

ポストコロナの時代、わたしたちの住環境やオフィスはこう変わる

新型コロナウイルスのパンデミックのあとも、ソーシャル・ディスタンシング(社会的な距離の確保)が続くことを前提に恒久的なデザインを考えるとしたら、わたしたちの住宅や職場、都市はどんな様相を呈するのだろうか。そして将来にわたる感染爆発の危険から身を守るために、わたしたちはどのように生活様式を変えていけばいいのだろうか。

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ILLUSTRATION BY JAN VAN DER VEKEN

『WIRED』日本版が振り返る2020年

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TEXT BY MANAMI MATSUNAGA