未来への接続が「耳」から始まっている:『WIRED』日本版が振り返る2023年(ポッドキャスト編)

新たにスタートしたふたつのシリーズを中心に、よく聴かれたポッドキャストのエピソードをピックアップし、『WIRED』日本版が振り返る2023年(ポッドキャスト編)としてお届けしよう。
未来への接続が「耳」から始まっている:『WIRED』日本版が振り返る2023年(ポッドキャスト編)
Photograph: APOS TOPHY/GETTY IMAGES

『WIRED』日本版がポッドキャストを配信していることをご存知だろうか? 2023年には新シリーズが走り出し、配信頻度も一気に高まっている。

毎週土曜日の「SNEAK PEEKS at SZ MEMBERSHIP」は、今年スタートしたシリーズのひとつ。『WIRED』 日本版編集長の松島倫明が、サブスクリプションサービス「SZメンバーシップ」向けに公開したロングリードの記事の読みどころを解説している。

本シリーズのなかで最も注目されたのは「直せないものには所有する価値がない:1969年式キャンピングカーと暮らす」の記事を読み解くエピソードで、法人契約を交わした企業の“なかの人”にも好評だった。このほかにも、Web3リサーチャーのコムギによるDAOの特別講義や、OpenAIの騒動についてPOSTS代表の梶谷健人に訊いたエピソードなど、ゲストを交えたトークも人気を集めている。

さらに、食をテーマとする新たなシリーズも日曜日に配信している。20年以降、『WIRED』日本版はフードイノベーションに造詣の深い田中宏隆や岡田亜希子と、人類の食とウェルビーイングのつながりを多角的な視点から問うウェビナーシリーズ「フードイノベーションの未来像」を実施してきた。その取り組みを「Tokyo Regenerative Food Lab」へと発展させ、ポッドキャストでは、わたしたちの暮らしや社会、都市の未来までをもかたちづくる実践や新しいムーブメントの可能性を紹介している。

それだけではない。雑誌の特集「THE REGENERATIVE COMAPANY」の発売後、未来をつくるカンパニーのムーブメント化に向けてアワードも開始しており、その思いを特集のアドバイザリーと振り返るトークのほか、次の30年を体感するOne Dayカンファレンス「WIRED Futures」のハイライト、そして読者向けに実施した映画『Winny』特別試写会のアフタートークなど、約80本のさまざまなエピソードを公開してきた。聴き逃した回があれば、ぜひ年末年始にいかがだろう?

なお、年明けには世界最大規模の家電見本市「CES」のレポートや、『WIRED』日本版がイニシアティブ・パートナーを務める札幌国際芸術祭の見どころを紹介していくポッドキャストも配信予定だ。24年度のポッドキャストも楽しみにしていてほしい。


01. ただの消費者で終わらないための「修理する権利」と創造性

SZメンバーシップ向けに公開した2023年7月WEEK#4の記事テーマは[CLIMATE CRISIS]。50年もののキャンピングカーで家族と暮らすことに決めた元コンピュータープログラマーの思いを中心に、編集長が注目記事の読みどころを解説。


02. 刑務所のない世界を創造することは可能か?

SZメンバーシップ向けに公開した2023年7月WEEK#2の記事テーマは、WIREDの創刊30周年を記念した[WIRED30]。ディストピア小説界の新たな巨匠の新作長編に関するインタビューを中心に、編集長が注目記事の読みどころを解説。


03. 「ミッドセンチュリー × 多元性」をキーワードに特集を解題

SZメンバーシップ向けに公開した2023年9月WEEK#3の記事テーマは、[Next Mid-Century]。創刊30周年記念号「Next Mid-Century:2050年、多元的な未来へ」の内容やアフリカ出身として初めてプリツカー賞を受賞した建築家へのインタビュー記事を紹介。


04. 現代の価値観で江戸時代を理想化する危うさ

「Tokyo Regenerative Food Lab」のポッドキャストでは、食を起点にわたしたちの暮らしや社会、都市の未来までをもかたちづくる実践や新しいムーブメントの可能性を紹介している。第8回のゲストは、食にフォーカスした歴史研究に取り組んでいる立命館大学 食マネジメント学部教授の鎌谷かおる。


05. 3人のSF作家が1年間に及んだ「SFプロトタイピング」の記録をひも解く

書籍『未来の「奇縁」はヴァースを超えて:「出会い」と「コラボレーション」の未来をSFプロトタイピング』は、3人のSF作家──藤井太洋、高山羽根子、倉田タカシ──とSansan株式会社、そしてWIRED Sci-Fiプロトタイピング研究所が、およそ1年にわたって行なったワークショップの内容を再編集した一冊。収録された3編の小説の読みどころ、ワークショップの様子、さらにはSFプロトタイピングがもたらす価値について熱く語る。


『WIRED』日本版が振り返る2023年の記事はこちら。

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