多彩なアクティビティに対応、おすすめのガーミン製フィットネストラッカー 9選

GPSを搭載したフィットネストラッカーの代名詞となっているガーミン(Garmin)。アマチュアランナーからアウトドアスポーツ愛好家まで、それぞれにおすすめの端末を紹介する。
Garmin Vívomove Sport
PHOTOGRAPH: GARMIN

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「ガーミン(Garmin)」は愛用者たちの間で、「ホッチキス」や「バンドエイド」のように、ブランド名というよりは製品の代名詞として認識されている。さまざまなセンサーや安全機能、最先端のソフトウェアにより、趣味のハイカーからアマチュアアスリート、国を代表するプロスポーツ選手まで、アウトドアスポーツを愛する人なら誰でも、ガーミンのフィットネストラッカーを身につければ有益なデータを得られるだろう。

耐久性や装着感、信頼性でガーミン製に匹敵するフィットネストラッカーはいくつかあるものの、ガーミンは依然としてそのトップに君臨している。「Apple Watch」などとは異なり、ガーミンはiPhoneにもAndroidスマートフォンにも対応する。

睡眠トラッカーや血中酸素濃度、転倒検知などの機能は、ほかのフィットネストラッカーは最近ようやく搭載されたばかりだが、ガーミンでは何年も前から採用されている。2022年になってガーミンはフィットネストラッカーの新製品4モデルを発売したが、これらを数カ月間にわたってテストした。その結果を踏まえ、また個人的にも何年もガーミンを愛用しているので、自信をもって以下のモデルをおすすめしたい。


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ほとんどの人に最適のエントリーモデル

ガーミン「vívomove Sport」

世界最大級の家電見本市「CES 2022」で発表された「vívomove Sport」は、ガーミンのエントリーモデルとしてイチオシだ。小型軽量でアナログ腕時計風のデザイン。カラーバリエーションも豊富だ。タッチスクリーンをタップすると通知やカレンダーにアクセスでき、アクティビティ記録のスタートとストップもできる。

vívomove Sportにはフィットネスに特化した機能がいくつも搭載されている。例えばワークアウトの種類を選択したり、ガーミンのアプリ「Garmin Connect」や「Strava」などその他のフィットネスアプリとデータを同期することも可能だ。内蔵センサーにより心拍や睡眠、血中酸素濃度、呼吸数も記録できる。

ガーミンのソフトウェアは素晴らしく、「Body Battery」などの興味深い指標も算出してくれる。これはユーザーの心拍数変動やストレス、活動量などをもとに推測された、その日のエネルギー残量を示す指標だ。

なお、このモデルにはGPSが内蔵されていないので、アウトドア活動のルートを記録するにはスマートフォンアプリと接続する必要がある。本体のサイズは40mm。

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女性におすすめのガーミン最小モデル

ガーミン「Lily Sport」

ガーミンには、超小型の腕時計タイプもある。GPS機能は搭載していないが、最新版にはスマートフォン側のGPS機能を利用することで位置情報を取得できる「コネクテッドGPS」機能に対応した。

しかし、超小型のタッチスクリーンはどうにも使いにくい。指先が汗ばんでいたり、汚れていたりする人には特にだ。

それでも「Lily Sport」はおすすめしたい。ケースはvívomove Sportより5mm小さく、リストバンドもこれに対応して細くなっているが、画面サイズは十分で、スワイプやタップに安定して反応する。

フィットネストラッカー必須の機能も備えていて、心拍、呼吸数、血中酸素濃度などを測定する。ただし、血中酸素濃度の測定を夜間も続けた場合、5日間とされるバッテリー持続時間はかなり目減りするので注意が必要だ。手首の細い人には、このモデルがいちばんだろう。

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サイクリングに最適

ガーミン「Edge 530」

本格的なサイクリストにとって、4時間のトレーニングの合間にランニングや水泳をする時間などないに等しい。ガーミンは19年に屋内トレーニングマシンの大手メーカーのTacx(タックス)を買収したので、Tacxの屋内トレーニングマシンのデータをシームレスに同期できるウェアラブルデバイスを探しているなら、ガーミンはベストな選択だ。

サイクリストの多くは、ガーミンの「Edge」シリーズのサイクルコンピューターを使っている。「Edge 530」を自転車のハンドルバーに装着すれば、パフォーマンス指標を記録しながら、地図で目的地をナビゲーションし、曲がるべき場所も教えてくれる。

購入するなら、心拍モニター、スピードセンサー、ケイデンスセンサー(1分間に何回ペダルを回したかを計測する機器)がセットになった「Edge 530セット」がおすすめだ。また「Edge 530」はシマノのeバイク用コンポーネント「SHIMANO STEPS」シリーズにも対応しており、ハイエンドモデルに搭載された優秀な電動ギアシステム「シマノ Di2」も操作できる。

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最高の衛星通信コミュニケーター

ガーミン「inReach Mini 2」

これは時計ではないが、もっていれば便利なデバイスだ。衛星通信コミュニケーターは誰もがもつべきものではない。またもっていたからといって、山で暗くなったときに捜索救難隊の出動を要請できるわけでもない。それでも経験豊富な登山家や頻繁にひとりでハイキングに出かける人は、「inReach Mini」をバックパックにぶら下げておいたほうがいいだろう。

数年前に「inReach Mini」を試したことがあるが、今回のアップデートは朗報といえる。 22年発売の「inReach Mini 2」は小型軽量なのはそのままに、重さはわずか100gだ。圏外からの双方向のテキストメッセージ、緊急通報、地図と参照点の保存など、旧モデルの機能はすべて引き継いでいる。

さらに新モデルは自動でルートを記録するので、トラックバックルーティング機能を使えば、ルートに迷ったときはいつでも出発点に戻ることができる。利用する衛星システムは3つから4つに増え、以前よりも現在位置の特定が早くなった。

衛星通信コミュニケーターはどれもそうだが、利用するにはデバイスを購入するだけでなく、安全プランへの加入が必要になる。もし冒険に出るのが年に1〜2回なら、代わりに個人用遭難信号発信機「パーソナル・ロケーター・ビーコン(PLB)」の導入を検討してもいいだろう。

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そのほかのおすすめモデル

どんなアウトドアが趣味でも、それらにぴったりのガーミン製ウェアラブル端末がきっと見つかるはずだ。上記以外のおすすめモデルを紹介しよう。

Venu Sq:2020年の発売当時、『WIRED』US版ではエントリーレべルのガーミンとして「Venus Sq」をおすすめした。しかし、22年モデルはファッションスポーツウォッチとしてはかなり高額なので、旧バージョンを探すほうがいいだろう。

Instinct 2 Solar Surf Edition Mervericks:ガーミンで最も人気の高いアウトドア用ウォッチのひとつである「Instinct」は、いくつかのスポーツに特化したモデルが発売されている(例えば、「Esportse Edition」や、ミリタリー版の「Tactical Edition」などがある)。「Surf Edition」は、世界中の波情報を提供する人気サービス「Surfline」に対応し、潮汐データの閲覧やサーフィン航跡の記録ができる。カラーもシリーズでいちばんいい。

Approach S62:ガーミンのゴルフ専用モデルだが、個人的には未検証だ。

vívofit jr.3:7歳のうちの子は着けてくれなかったが、ガーミンにはキッズラインもある。

ハートレートセンサー HRM-Pro:胸に装着するストラップタイプの心拍モニターは、手首に装着するものより精度が高い。手首につけるとランニングやサイクリング、登山、あるいは転倒でどうしてもズレてしまう。このストラップは、ANT+とBluetoothでガーミンのデバイスと同期できる。

PHOTOGRAPH: GARMIN
GPSウォッチの使い方

走行距離が100mも短くなっているのはなぜ?

ガーミンのスマートウォッチを買う人は、誰もが正確なデータを求めている。データがズレていたらがっかりして当然だ。とはいえ、衛星データを利用したデバイスにも多少の誤差はある。ガーミンのスマートウォッチを使わなくなる前に、以下のことを覚えておいてほしい。

周囲が障害物に覆われていないか

身につけていると感じないかもしれないが、時計があなたの位置を特定できるのは、衛星が発した信号を受け取っているからだ。このため周囲に障害物があると信号の受信に問題が生じることもある。都会の高いビルでも、木々に覆われた山の中でも同じことだ。同じ理由で、アクティビティのスタート時にも接続障害が起こりがちになる。その場所が屋根にさえぎられていないか、高圧線が近くにないかなどを確認しよう。

時計に高度計は搭載されているか

時計に高度計が搭載されていない場合(例えばエントリーモデルの「Forerunner 245」など)は、測定距離にはわずかな誤差が生じることも覚えておこう。

トレイル途中に立ち止まっていないか

一緒に走った人と、記録された距離が違うこともある。複数の人が完全に同じルートを走ったり、同じ場所で立ち止まったりすることはほとんどないからだ。ある人は茂みで用を足したかもしれないし、景色を眺めるためにコースを外れたかもしれない。ルート上のまったく同じ場所で、まったく同じ時刻に立ち止まっていない限り、記録が完全に一致することはない。

WIRED US/Translation by Tomoyuki Matoba, Galileo/Edit by Takuya Kikuchi)

※『WIRED』によるフィットネストラッカーの関連記事はこちら


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