驚きの原寸大サイズ! 玩具になったゲーム界の最強ロケットランチャー「ギャラルホルン」の破壊力

人気のFPSゲーム「Destiny」シリーズで最強の武器とされるロケットランチャー「ギャラルホルン」が、おもちゃの銃で知られる「ナーフ」とのコラボで玩具になった。その製品版は驚きの“原寸大”ゆえの破壊力に満ちていたが、細部へのこだわりゆえにコスプレに向くかもしれない。
驚きの原寸大サイズ! 玩具になったゲーム界の最強ロケットランチャー「ギャラルホルン」の破壊力
PHOTOGRAPH: BUNGIE

人気アクションゲーム「Destiny」における最も象徴的な武器のひとつである「ギャラルホルン」。ゲームの開発元のBungieと、おもちゃの銃で有名なブランド「ナーフ(NERF)」が提携し、このギャラルホルンをゲームの世界から飛び出させて人々の手元に届けると発表したときには、大興奮だった。

予想外だったことは、その現実版のギャラルホルンが手元に送られてきたことである。そして、それを自分がいたく気に入ってしまったことだ。

現実版のギャラルホルンがやってきた

話をゲームに戻すと、Destiny 2では個人的によく遊んでいる。このゲームに3,200時間超はつぎ込んでおり、そのストーリーやゲームプレイ、好きなキャラクターについてはいくらでも語れる。

そして尊敬するDestiny関連のユーチューバーにははるかに及ばないレベルであるとはいえ、自分は結構うまいプレイヤーだ。そして、レイドやダンジョンの先達たちからのアドバイスに従って行動できると、願望込みではあるが考えている。

そして、このゲームでずっと好きだったものがある。それがギャラルホルンなのだ。ギャラルホルンは風変わりな(つまり最もレアな)ロケットランチャーであり、初代Destinyが発売された2014年当時はゲーム内で最強の武器だった。

それが21年末、Destiny 2において。「BUNGIE 30周年パック」で復活することになったときは大騒ぎになったのである。Bungieの開発チームは同時に、ナーフと提携してギャラルホルンを185ドル(約25,000円)の玩具のロケットランチャーとして現実世界に登場させることも発表した。

Destinyをプレイするときには常にギャラルホルンをインベントリに入れっぱなしにしているのだが、これには大きな意味がある。なにしろDestiny 2では、ロケットランチャーは決して最上位の武器と言えないのだ。

しかし、Destinyシリーズのオンライン辞典である「Destinypedia」で、ギャラルホルンのページを読んでみてほしい。ゲーム内でのギャラルホルンにまつわる伝承は素晴らしい出来である。

その主役は、われらのよき友ランディだ。ランディはガーディアンで、彼を主役にしたDestinyのコメディシリーズがつくられるべき人物である。ギャラルホルンは作品シリーズのなかでも最大級の戦闘で戦い、倒れていったガーディアンたちのアーマーからつくり上げられたのである。好きにならないはずがない。

そんなわけで、Bungieがナーフ版のギャラルホルンを送ることを提案してくれた際、ちょっとした楽しい玩具が自宅の棚をいくらか占拠することになるだろうと予想しながらも、その申し出を受けた。予想外だったことは、ナーフ版ギャラルホルンが全長5フィート(約1.5m)の美しく飾られた箱に灰っていたことである。そしてさらに予想外だったことに、本体のサイズが4フィート(約1.2m)もある1分の1スケールのもので、重さが15ポンド(約6.8kg)もあったことだ。

PHOTOGRAPH: BUNGIE

1分の1スケールの破壊力

ナーフ版ギャラルホルンは、そのあらゆる点においてゲーム内のギャラルホルンを再現している。感触は頑丈かつ重く、組み立ては簡単にできた(実際に4つの部品の組み立ては数分で済んだ。これらの部品には赤々としたライトが付いた照準もあり、単3電池を2つ入れることでオンオフできる)。

しかし、問題がひとつあった。1分の1スケールのロケットランチャーをニューヨークにあるアパートメントの部屋で肩に乗せる行為は、ほぼ間違いなく何かを壊すことになってしまうのだ。とはいえ、そんなことでナーフ版ギャラルホルンを試すのをやめるわけにはいかない。

ナーフ版ギャラルホルンには4つの「ロケット弾」が付属しており、それぞれ3つのナーフダーツを装填できる。ロケット弾のうち3つはオレンジ色で、より大きくて太いダーツを使用する。ひとつは灰色で、より細く、速く飛ぶダーツを使う。

PHOTOGRAPH: BUNGIE

4つの弾はすべて、ゲーム版のギャラルホルンのように機能する。装填室はポンと開くので、そこにダーツを装填した「ロケット弾」を挿入する。その後、ロケット弾を所定の位置まで押し込み、装填室の扉を閉め、ナーフ版ギャラルホルンの上部全体を後方、つまり肩の方向へと引っ張って装填を完了すると、射撃の準備ができる仕掛けだ。

ナーフ版ギャラルホルンを肩に乗せて狙いを定め、トリガーを引く。すると、3本のナーフダーツが先端部から放射状に飛び出し、進行方向の人間や家具、その他の目標物へと向かっていく。

発射の際の力はかなり強い。ナーフ版ギャラルホルンは重く、子どもが担いでいたら驚いてしまうほどだろう(Bungieの製品説明によると、ナーフ版ギャラルホルンは12歳以上向けだという。しかし、12歳にこれを与えていいものか判断しかねる)。なにしろ少し長く使っていたら、腕が少し疲れてしまったほどなのだ。

発射される弾の勢いは強く、当たりたがる人はいないだろう。とはいえ、これで実際にけがをするようなことはない。ふざけたことはせず、子どもやペット、花瓶、ガラス、その他のデリケートなものには向けないことだ。窓台に置いてあるアロエは、あやうく“戦場”の犠牲者になるところだった。そうなってはならない。

実戦よりもコスプレ向け?

正直なところ、ナーフ版ギャラルホルンはその重量と細部への素晴らしいこだわりゆえに、おもちゃの武器として遊ぶよりも、コスプレ用の動く小道具として使ったほうがよほどいいと感じた。とはいえ、ルームメイトや同僚とちょっとした撃ち合いを楽しもうというなら、ナーフ版ギャラルホルンは間違いなく最終兵器になる。

4つの弾に12個のダーツが入っているので、大慌てでダーツを拾い集めて再装填しなければならなくなる前に、数回は当てることが実際にできるからだ(もう一度言うが、人を撃たないようにしてほしい)。

ひとつ確信していることがある。今後、Destiny 2のことを大好きなコスプレイヤーたちが背中にナーフ版ギャラルホルンを固定し、素晴らしい写真を撮影することだろう。なかには、ナーフ版ギャラルホルンが重すぎると文句を言う者もいるかもしれない。

また、根っからのDestinyファンたちはナーフ版ギャラルホルンを自分たちのコレクションに加えるだろうが、実際に使うことはないだろうとも考えている。個人的には、ナーフ版ギャラルホルンは机の横が定位置になる。Zoom会議やTwitchの配信の際に見せびらかすためだ。

そして、もしハイヴが部屋に押し入ってくるようなことがあれば、激怒したDestinyのプレイヤーが大好きなロケットランチャーを肩に担いだ姿を目にすることだろう。ハイヴが発泡スチロール製のダーツに弱いことを祈るばかりだ。

WIRED US/Edit by Daisuke Takimoto)

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