NFTやAIは音楽の未来をいかに形成していくか、今月注目のストーリー:SNEAK PEEKS at SZ MEMBERSHIP(2022年8月)

未来をプロトタイピングする『WIRED』日本版の実験区である「SZメンバーシップ」で会員向けにお届けする8月各週の記事のテーマは、「Web3」「NATURE」「MUSIC」「INTERNET CULTURE」「CLIMATE CRISIS」だ。そのなかから注目のストーリーを紹介する。
NFTやAIは音楽の未来をいかに形成していくか、今月注目のストーリー:SNEAK PEEKS at SZ MEMBERSHIP(2022年8月)
IMAGE: WIRED JP

『WIRED』日本版の会員サービス「SZメンバーシップ」では、“特区(スペキュラティブ・ゾーン=SZ)”の名のもとにスペキュラティブ(思索/試作的)な実験を促すテーマが毎週設定され、次の10年を見通すインサイト(洞察)が詰まった選りすぐりのロングリード(長編)をお届けしている。


8月にお届けするテーマは「Web3」「NATURE」「MUSIC」「INTERNET CULTURE」「CLIMATE CRISIS」だ。

8月第1週は、「Web3」特集以来、SZメンバーシップ限定の記事で毎月フォローを続けている「Web3」に改めてフォーカスする。NFTやDAO(分散型自立組織)といったものの定義や実態そのものが熱い議論の渦中にあり、「クリプトの冬」の到来もあって、やっと日本でもフェアで冷静な議論が拡がってきた。検証を経てアップデートされ続けるその可能性に迫る。

公開予定の記事「InstagramのCEOが構想するクリエイターエコノミーとWeb3の実現可能性」では、SNSを運営する大企業から個々のコンテンツクリエイターへと権力を移行させる方法について考える。また、故人となったアーティストの作品をブロックチェーン上に置く実験を紹介する記事も掲載予定だ。

今年の夏は、久しぶりに現地で音楽フェスを楽しむという人も多いかもしれない。はたしてここ数年のテクノロジーの進化は音楽の楽しみ方をいかに変えたのだろうか? 8月第3週のテーマは『MUSIC』で、NFTや人工知能(AI)、メタバースといった最新のトレンドに呼応する音楽シーンを多角的に読み解く音楽メディア「Pitchfork」を1週間フィーチャーする。

「NFTによって変化しつつある音楽業界のビジネスモデル」を取り上げた記事では、シンガーソングライターからアルゴリズムを使う作曲家まで、音楽にかかわる多くの人間がNFTとして楽曲を提供し始めている最新のシーンを追う。それに続くのは、AIモデルを活用した作曲が音楽業界の未来に与える影響について考える記事だ。

ここからは、2022年8月に公開する各週の注目記事の読みどころを紹介する。


01
HEATHCLIFF O'MALLEY/TELEGRAP​H/CAMERA PRESS/AFLO

InstagramのCEOが構想するクリエイターエコノミーとWeb3の実現可能性

Instagramトップのモセリにはビジョンがある。Web3を利用して、権力をSNS企業からコンテンツクリエイターに移行させるというものだ。最終的にそれは両者にメリットをもたらす一方で、その実現可能性ははたしてどれだけあるのか。(8月第1週『Web3』で公開予定)


02
Hiroshi Watanabe/getty images

人間以外の動物が世界を認識する術を解明するには

ザトウクジラが発する低周波から、ホタテ貝が知覚する“映像”まで、人間以外の多様な生物が世界を認識する術を解明しようとする研究者たちがいる。気候変動によって多くの種が絶滅の危機に瀕するなか、研究に費やせる時間は限られている。(8月第2週『NATURE』で公開予定)


03
Andriy Onufriyenko/getty images

NFTによって変化しつつある音楽業界のビジネスモデル

NFTがアート業界にもたらした大変革は、音楽業界における楽曲のあり方をも確実に変化させつつある。シンガーソングライターやジャズ奏者、アルゴリズムによる作曲プロジェクトなど、音楽にかかわる多くの人間がNFTとして楽曲を提供し始めている。(8月第3週『MUSIC』で公開予定)


04
VICTORIA CHIZHEVSKAYA/GETTY IMAGES

AlphaBayが再びダークウェブの覇権を握ろうとしている

インターネットの外へと引きずり出されてから5年、よみがえったダークウェブサイトはオンライン闇市場の頂点に返り咲こうとしている。取引履歴を追跡されるビットコインを排し、新たに分散型マーケットプレイスのネットワーク構築を目論むAlphaBay復活の主導者である元ナンバー2に迫る。(8月第4週『INTERNET CULTURE』で公開予定)


05
WIRED; GETTY IMAGES

「シンクウォッシング」が気候危機の時代に人々から行動力を奪っている

気候変動のような大問題を前にすると、あまりにも多くの人が「ベター」よりも「パーフェクト」を求め、問題の複雑さに圧倒されて結局は行動を諦め、世界が燃え続けることになる。技術楽観主義と技術悲観主義の不毛な二項対立を乗り越え、テクノプラグマティズムを実践するための手引。(8月第5週『CLIMATE CRISIS』で公開予定)


このほかにも、SZメンバーシップでは選りすぐりのテーマについて編集部メンバーからゲストに公開インタビューするオンラインイベント「Thursday Editor’s Lounge」を毎週木曜に開催している。7月は以下の3つのイベントを実施。魅力的なゲストが毎週登場し、リアルタイムで寄せられた参加者からの質問にも回答しながら、多角的な思考で議題を掘り下げていった。


1. NFT村民がつくるDAO×ネイバーフッドの未来
ゲスト:林篤志(社会彫刻家)

限界集落がNFTを発行し、デジタル村民を迎えて新たな自治の可能性を模索し始めた。この「山古志NFTプロジェクト」のアドバイザーを務めた社会彫刻家の林篤志をゲストに迎え、自律分散型のライフスタイルを実践するためのツールに迫った。

2. 環境を「移送」して人工生態系をつくる〜世界初・サンゴの人工産卵に成功したイノカの挑戦
ゲスト:高倉葉太(イノカ代表)

20年後にはサンゴ礁の70〜90%が消滅し、多くの水生生物に深刻な影響を及ぼす危険性があると言われるなか、特定の環境を水槽内に再現する「環境移送技術」の研究開発を先導し、サンゴの保全に挑む東大発のベンチャー企業イノカ代表の高倉葉太に、研究の現在地と応用可能性を訊いた。

3. 「ホームレス状態」を生み出さない社会づくりという挑戦の現在地
ゲスト:川口加奈(認定NPO法人Homedoor理事長)

ホームレス状態を生み出さない日本を実現するという目標に向け、2010年から大阪を拠点に活動を続けてきた認定NPO法人Homedoor。14歳からホームレスの人々を支援する活動に従事してきた理事長の川口加奈に、現在とこれからについて訊いた。


8月の「SZメンバーシップ」も、ぜひお楽しみいただきたい。

※掲載予定の記事タイトルや内容は、予告なく変更される可能性があります。


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