【締切迫る! 明日10月31日開催】
建築家・重松象平が語る「フードイノヴェイションの未来像」

パンデミックが都市のあり方を永遠に変えるとしたら、わたしたちの食体験はいかに再構築されるのだろうか。世界の都市の建築を手がけながら、ハーヴァード大学では「食」をテーマに研究スタジオを立ち上げ、「食の砂漠化」が進む米国で、「フードハブ」プロジェクトにも携わった建築家・重松象平(建築設計集団OMAニューヨーク事務所代表)をゲストに迎え、都市と建築の未来を「食」という視座からとらえ直す。

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ジュリアン・チョッカットゥ

『WIRED』US版のシニア・アソシエイト・エディター。消費者向け技術や製品レヴューなどを担当している。テクノロジーニュースサイト「Digital Trends」でモバイル分野とウェアラブル端末を担当するエディターなどを経て現職。ラトガーズ大学卒。ニューヨーク在住。

アップルの「iPhone」の最新モデルである「iPhone 12」シリーズからは、充電用の電源アダプターや有線イヤフォン「EarPods」が同梱されなくなった。9月に発売された「Apple Watch」の新モデルにも、電源アダプターが付属していない。USB-C対応の充電ケーブルは箱に入っているが、アップルは購入者が自分で電源アダプターを用意することを望んでいる。

電源アダプターが入っていない理由は明快だ。「ユーザーの手元には、すでに計7億個以上のLightning対応イヤフォンがあります。それに多くのユーザーがワイヤレスに移行しているのです」と、アップルの環境・政策・社会イニシアチヴ担当ヴァイスプレジデントのリサ・ジャクソンは、10月13日(米国時間)に開催されたオンライン発表イヴェントで語っている。

「また、世界には20億個以上のアップル製の電源アダプターがありますが、この数字には数十億個もあるサードパーティ製のアダプターは含まれていません。わたしたちは電源アダプターなどをiPhoneに同梱しないようにしています。これにより二酸化炭素の排出を抑えると同時に、貴重な資源の採掘や利用を避けることができるのです」

同梱されるものが減ったことで、iPhoneのパッケージも小さくなった。アップルは出荷パレット1枚当たりの製品数を最大70パーセント増やせるようになったのだと、ジャクソンは説明する。「今回のiPhone 12で実現した変更のおかげで、すべて合わせると年間200万メートルトン以上の二酸化炭素が削減されました。これは毎年45万台のクルマが路上から消えているのと同じ計算になります」

周辺機器メーカーのなかには、ユーザーの選択肢が増えるとして歓迎する向きもある。そして環境負荷を減らそうという透明性の高い努力について、アップルは称賛されるべきだろう。しかし、持続可能性の専門家は懐疑的な意見をもっており、アップルの活動は電子ごみの危機に小さな影響しか及ぼさないのだと指摘する。

【次週予告:Thursday Editor’s Lounge】
吾奏伸が語る、『鬼滅の刃』のヒットとメディア産業のこれから

T-EL
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爆発的に増える電子ごみ

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