Amazon、“コロナ便乗値上げ”追放宣言。送料詐欺なども横行するなか、“預言書”のようなSF本も売上増

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Amazon、“コロナ便乗値上げ”追放宣言。送料詐欺なども横行するなか、“預言書”のようなSF本も売上増
これはひどい…

米国初の市中感染で、また品薄が加速しそう。

「コロナウイルス流行は避けられない」(米保健当局)との見方が強まるなか、米国でもマスクの価格が高騰し、Amazon(アマゾン)が便乗値上げの出品削除に乗り出しました!

米疾患管理予防センター(CDC)は、「マスクより手洗い」を励行しているのですが(マスクの予防効果は2008年の研究では「あるかも」、2014年のSARSとRSVの研究では「半々」)、そんなのはどこ吹く風で、お店ではマスクが飛ぶように売れ、値段が3倍、4倍に高騰中。ひどい例になると100枚パックが2000円から1万5000円に値上がりしたり、格安の1000円でラッキー♪と思ってポチると、送料が4万円でガーンとなる送料詐欺も横行しています。

ワイヤードが入手した出品者宛てのメールのなかでAmazonは、不当な値上げを控えるよう呼びかけ、従わないと追放処分にすると警告しています。どの程度徹底するのかはわからないけど、緊急事態に乗じた必需品・医薬品の値上げは禁じられている州も多く、2017年のハリケーン・イルマのときは1000円の飲料水が1万円に上がって大問題になったので、あの二の舞にならないようにがんばってる模様です。

ほかにもただの消毒薬に「コロナウイルスを殺菌!」と何の根拠もない謳い文句を貼り付けたりといった悪徳品が山のように出回っており、米消費者センターBBBも、ネット上の「粗悪品、コピー品」と詐欺に警戒を呼び掛けていますよ

米保健当局の予想では、病院での流行対策に必要なマスクは3億枚で、今ある在庫の10倍。薬局は軒並み品不足が発生しているので、健康な人が買い占めに走ると、必要な患者さんに回らないし、医療の現場で余計に品不足になり、本当に必要な医師や看護師が大変なことに…。今は買い占めに走るほうが危険かも。

米国初の市中感染

カリフォルニア州では米国初の市中感染も確認されました。患者さんは中国への渡航歴も、感染者との接触歴もない人です。純粋に米国内で感染した初の事例となります。郡内にはダイヤモンドプリンセス号の感染者収容施設がありますが、感染ルートはまだよくわかっていません。Foxによると、患者さんが診察に訪れたのは19日。国の基準では接触歴や曝露歴のない人は検査を断る方針なので、UCデイビス附属病院が検査を申し込んでもCDCに断られ、交渉を重ねて23日にようやく検査の許可が下り、特定となりました(Foxニュースより) 。

全世界のサプライチェーンが機能不全

NY Timesが報じているように、イタリアではコロナウイルスで封鎖されたコドーニョ村の自動車部品工場MTAが稼働停止となって、「このまま長引けば欧州全体の自動車製造が止まる。操業開始を認めてほしい」と陳情中です。少し前に「ジャガーは中国から部品をハンドキャリーで運んでる」って話題になったけど、MTAの取引先はルノー、BMW、プジョー、そしてジャガーランドローバー。これは大打撃ですね…。

40年前の“預言書”なるものが急上昇

Amazonでは、1981年にDean Koontzが書いたSF本「The Eyes of Darkness」も、いま妙に売れています。「2020年、細菌兵器Wuhan-400(武漢400)が地球を襲う」というプロットが薄気味悪いほど酷似しているとSNSで話題。ものすごい勢いで広まっているので、みなさんのところにも、こんな赤線引いた画像、回ってきてませんか?

いちおう検証サイトでは、「コロナウイルスは細菌兵器ではないし、致死率100%でもない。また、壁崩壊の1989年に書き換えられるまで武漢ではなくロシアが舞台で、ウイルスの名称もGorki-400だった」と完全否定されていますので、単なる偶然の一致です。現実と虚構を混ぜないように、こちらも要注意!