天罰にしちゃ痛すぎた!
アイルランドで麻薬の売人をしていた男が、60億円相当のビットコインを管理するためのPINコードを大家に捨てられてしまい、巨万の富を失ってしまったトホホなお話です。
隠し場所が自然すぎた
これを取り挙げたbOinGbOinGいわく、男の名はクリフトン・コリンズ(49歳)とのこと。彼は麻薬の売り上げをビットコインで預金し、60億円という大金にまで成長させていました。そして管理するためのPINコードはA4用紙に印刷し、住んでいたアパートの釣り竿ケースに保管していたのでした。
そこまでは良かったのですが、The Guardianでは、彼に起こった3つの不幸が、この資産を失わせたと報じています。
3つの不幸
それはまず、警察がコリンズの車の中から2,000ユーロ(約24万円)相当の大麻を発見し、彼を逮捕したこと。次に5年の刑を言い渡されたために、大家がコリンズの家財道具をすべて捨ててしまったこと。そしてその中に……釣り竿ケースがあったこと。
ハッキングを恐れて12のアカウントに分散
コリンズは2011年後半から2012年初頭にかけて、ひとつのアカウントにまとめて6,000BTC を所有していたものの、ハッカーによる盗難を恐れて12のアカウントに500BTC ずつ振り分けていました。そのあとビットコインの価格が上昇したために、60億円という大金に成長したのでした。
THE IRISH TIMESいわく、捨てられた家財道具は中国とドイツで焼却処分された模様。釣り竿ケースを最後に目撃したのは、ゴミを運んだ業者だったのですが、まさか12のアカウントから合計60億円が引き出せる魔法の番号が収められていたとはつゆ知らず、ケースは国境を超えて行ったのでした。
警察も引き出せず宙ぶらりん
アイルランド警察は60億円を没収できると踏んだようですが、PINコードがないため引き出すことができずにいるそうです。このまま永久に引き出せないと、この価値は更に上がるのか? それとも暴落するのか? 誰も動かせないままなのか? 答えは神のみぞ知るです。
投資として読めないビットコイン
ビットコインは登場した当時は話題になり、先見の明を持った人たちは後々、大金持ちになったという話も聞きました。ですが信憑性がマユツバだと感じた人たちは何もせぬまま、大きなチャンスを逃してしまったかと思います。ビットコイン絡みで倒産した代理店やら、何十億円が不正流出してしまった取引所もありましたし、乱高下もあるので投資として二の足を踏みたくなるんですよねぇ。
ちなみにみんなの仮想通貨で見たところ、2015年6月1日には1BTC が3万1770円だったのが、執筆時はおよそ107万8500円とスゴい額になっていました。
たぶん投資じゃなかったコリンズ
おそらくコリンズは、投資ではなく財産隠しかマネー・ロンダリングでビットコインを選んだのでしょうけれども、まさかそんなに成長するは思ってなかったでしょうし、まさかPINコードをすべて失うとも思っていなかったでしょう。もうこの難問を解くしかないですね
Source: THE IRISH TIMES via The Guardian via bOinGbOinG, みんなの仮想通貨