ワイヤレスイヤホン「ソニー WF-SP800N」レビュー:WF-1000XM3よりもフィット感よし。ノイキャンと音質は...?

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
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ワイヤレスイヤホン「ソニー WF-SP800N」レビュー:WF-1000XM3よりもフィット感よし。ノイキャンと音質は...?
Photo: Andrew Liszewski (Gizmodo)

めちゃくちゃオススメです。

海外で発売開始した、ソニーの最新のノイズキャンセリング対応ワイヤレスイヤホンWF-SP800N

以前ギズモードでも「絶賛しかない」と褒め称えていたソニーのWF-1000XM3は、至高のノイズキャンセリング機能を実現しながらも防水機能はなく、230ドル(日本での定価は税抜2万5880円)という高価さが難点でした。

雨の日やトレーニング中に利用するのは、少し怖かったんですよね。

しかしここにきて新登場したソニーのWF-SP800Nイヤホンは、高レベルのノイズキャンセリング機能に加えてIP55の防水・防塵性能を備え、フィットネス用途に特化したデザイン、フィット感が増して快適に装着でき、さらに30ドル安くなりました。

ソニー WF-SP800N

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これは何?: ソニーのノイキャン完全ワイヤレス「WF-1000XM3」の廉価版。IP55の防塵防水仕様、フィットネス用にリデザインされています。

価格:日本価格は税抜2万4000円前後、6月27日発売

好きなところ:ノイキャン性能バッチリで、ソニー製品の中でもフィット感良くて快適なワイヤレスイヤホン

好きじゃないところ:充電ケースがでかい。イヤホンのタッチコントールは、うっかりタップしてアクティブにしてしまいがち

WF-1000XM3は、複数のマイク、6時間の駆動時間のためのバッテリーを搭載していたので、本体が大きかったですよね。自分の耳にぴったりフィットするサイズのイヤーピースが無くて困ったし、いまだに完璧なフィット感は得られていません。結果、ノイズキャンセリングのイヤホンをつけて外出したいときは、アップルのAirPods Proを使っていました。

しかし、その生活は変わりそうです。

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Photo: Andrew Liszewski

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サイズの違いは、WF-SP800N(左)のバッテリー駆動時間の向上によるものだと思いますが、シリコンイヤーフックのおかげで、WF-1000XM3(右)よりも快適な装着感でした。
Photo: Andrew Liszewski (Gizmodo)

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アップルのAirPods Pro(左)はWF-SP800N(右)よりもはるかに小さいですが、バッテリー駆動時間は、ソニーの9時間に対し、アップルはわずか4.5時間です。
Photo: Andrew Liszewski (Gizmodo)

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「WF-SP800Ns」に同梱されているのは、耳に合わせて交換できる2種類のサイズのシリコンイヤーフックです。
Photo: Andrew Liszewski (Gizmodo)

SP800Nに同梱されているシリコンイヤーフックのおかげで、耳にぴったり固定しながら快適に装着できることに感激しました。サイズだけでいうとWF-SP800NはWF-1000XM3より若干大きいのに、WF-1000XM3より快適です。WF-SP800Nには2種類のサイズのシリコンアークサポーターがあり、耳の中で固定させるだけでなく外耳にかけるシリコンの先端から圧力を分散してくれます。おかげで長時間装着していても快適で、激しく頭を降っても外れることはありません。

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Sony WF-SP800Nは、Jabra Elite Active 75t イヤホンのように耳の中に収まるサイズではありませんが、優れたノイズキャンセリング機能を備えています。
Photo: Andrew Liszewski (Gizmodo)

WF-1000XM3が 1 回の充電で6時間のバッテリー寿命だったのに対し、新しい今回のWF-SP800Nはノイズキャンセルを有効にしたら最大9時間ノイズキャンセリングをオフにしたら最大13時間になります。何時間も快適につけっぱなしにできるのは素晴らしいですね。ノイズキャンセリングをオンにした状態だと約4.5時間しかもたないAppleのAirPods Proよりもサイズが大きくなってしまうのは致し方ないと納得できます。

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「WF-SP800N」の充電ケース(ブラック)、「WF-1000XM3」の充電ケース(ゴールド)、「AirPods Pro」の充電ケース(白)を比較。
Photo: Andrew Liszewski (Gizmodo)

ソニーがこの分野でAppleやGoogleに負けているのは、充電ケースの機能とデザインですかね。

AirPods Proはケースで充電すれば、最大24時間の再生時間を確保できます。WF-SP800Nの充電ケースは18時間分のバッテリーをもち、10分間の充電をすれば、1時間の音楽再生が可能になります。ケースはジャケットのポケットに収まるサイズですが、ジーンズのポケットに入れるにはかさばります。またソニーはUSB-Cだけではなく、ワイヤレス充電も実現してくれたらもっと良かったんですけどね。AirPods Proのワイヤレス充電はやっぱり便利だったんだと改めて実感します。

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テストしたすべてのワイヤレスイヤホンの中でも、WF-SP800Nは充電ケースから取り出すのが一番簡単でした。
Photo: Andrew Liszewski (Gizmodo)

WF-SP800Nには、旧型のWF-1000XM3に搭載されていたソニー独自の高音質ノイズキャンセリングプロセッサー「QN1e」が搭載されていないので、ノイズキャンセリング機能は劣っていることになります。が、実際のところ両者の違いはあまりわかりません。

このパンデミックの影響で外出が難しかったため(地下鉄に乗ってテストすることはできず)、オフィスの喧騒を再現するなどしてテストしてみました。

超集中して、各イヤホンのノイズキャンセリング機能を聴き比べたら、 SP800Nではかき消すことができなかった音に気づくかもしれません。しかし音楽を再生する限りは、日常使いレベルであれば、WF-1000XM3と同レベルの性能を発揮していると言えます。

個人的には WF-1000XM3の音質の方が優れていると感じます。昔から重低音なイヤホンが好きなのですが、WF-SP800NもWF-1000XM3も6mmドライバーを搭載していて、新しい方のイヤホンは低音域のキック感が増しているのが良い感じです。

前述のノイズキャンセリング性能と同様、一般的なユーザーにとっては、音質の違いは無視できる程度のものだと思います。どちらのサウンドも素晴らしく、ソニーのiOS/Androidの専用アプリでサウンドを微調整したりカスタマイズできます。

またWF-SP800Nには、その専用アプリに新機能が導入されています。スマートフォン端末のセンサーを利用して、ユーザーが座っているのか、歩いているのか、または走っているのか検知し、自動的に最適化されたサウンド設定にしてくれるというものです。たとえば、ランニングしているときは、アンビエントサウンド(外音取り込み)をオンにしてくれます。

このアプリのアップデートで(今回のテスト時では利用できませんでしたが)、GPS情報に基づいてイヤホンがどのように動作するかもカスタマイズすることができます。例えば、オフィスに到着した時にノイズキャンセリングをオンにしたり、ワークアウトのためにジムに到着したときに、エコライザーを調整したり…といった設定が可能になります。

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WF-SP800Nの外側にある光沢のあるパネルは、タッチを検知して再生コントロール等ができますが、非常に敏感で、間違ってオンにしてしまいがちです。
Photo: Andrew Liszewski (Gizmodo)

充電ケースがかさばることはさておき、新しいソニーのイヤホンWF-SP800Nの唯一の不満点は、WF-1000XM3と同様、めちゃくちゃ敏感に反応してしまう外側のタッチパネルです。

再生コントロール、ノイズキャンセリング、音量の調整などにすばやくアクセスできるのは良いのですが、イヤホンを耳に入れたり外したりしている時に、誤ってパネルをタップして、機能をオンにしてしまうことが頻繁にあります。またパネルをタップしてから機能が実行されるまでに、若干の遅延があるので、タップ動作していないと勘違いすることも。これはイライラしてしまうところで、音楽のコントロールはスマートウォッチを使うようになってしまいました。

もし静かで平和な環境を欲していて、でも頭を覆い被るようなヘッドホンはいやだ!という場合、ソニーのノイズキャンセリングイヤホンは、コンパクトで最高のノイズキャンセリング機能を提供してくれる絶賛できる製品です。

今回の新しいWF-SP800Nイヤホンは、最上位機種のWF-1000XM3より30ドル安い価格で、印象的なサウンド、ノイズキャンセリングと、同等レベルの機能を実現し、さらに快適で耳にフィットするデザインに改良されています。ジムでアクティブに活動していても、ソファでのんびりしていても、快適に装着できて、IP55レベルの防塵・防水性能を備えているので、汗も気にせずかき放題です。おすすめです。

最後に

  • ソニーの最上位機種のワイヤレスイヤホンであるWF-1000XM3に匹敵するサウンドと、ノイズキャンセリングを実現しながらも、より快適で安全なデザイン、防塵・防水性能もIP55を実現しています。
  • 9時間のバッテリー駆動時間(充電ケースで最大18時間)は、ソニーのWF-1000XM3や、アップルのAirPods Proよりも優れています。
  • 充電ケースはでかくてかさばり、USB-Cの有線でしか充電できません。
  • イヤホンの外装にあるタッチパネルからさまざまな機能に素早くアクセスできますが、反応が遅く、誤ってタップしてしまいがちです。

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