ま、こんなところでしょう。
とうとうARMアーキテクチャ「Apple silicon(アップル シリコン)」に完全移行することになった、MacとApple(アップル)。そしてその開発者向けキットから(守秘義務条項で禁止されているにも関わらず)ベンチマーク結果がGeekbenckにて公開されています。
開発キットのパワーはiPad Proより弱め
なお、この開発者キットにはA12Z Bionicプロセッサーが搭載されています。WWDCでは詳細は明かされなかったものの、これは最新のiPad Proに搭載されているA12Z Bionicをベースとしたもの。ただし、これらは同一仕様でないという噂もあります。また、開発キットのA12Zは4基の高性能CPUコアしか搭載していませんが、実際の次期Macに搭載されるプロセッサは8基の高性能CPUコア(合計12基)が搭載されると予測されています。
開発キットのA12ZはiPad ProのA12Zから4基の高効率CPUコアが省かれているためか、シングルコア:844/マルチコア:2958と、第4世代iPad Proのシングルコア:1118/マルチコア:4726から見劣りします。また、駆動周波数もiPad Proの2490Hzから2400Hzへとダウンクロックされています。
仮想化アプリ上でのベンチでした
9to5Macによると、開発キットはRosetta 2経由でGeekbench 5をノンネイティブな環境で実行しているようです。そのため、CPU情報として「VirtualApple」と表示されている可能性があります。また、Geekbench 5をmacOSで動作させるには(ARM版がiPad向けにリリースされているにもかかわらず)まだRosetta 2が必要なのかもしれません。
そしてMacBook Pro(mid2020)に搭載されたCore i5-1038NG7(4コア、2GHz)はシングルコア:1244/マルチコア:4526と、開発キットを大きく上回る性能です。ただしこれはGeekbench 5がmacOS上のApple siliconに最適化されていない可能性や、アップルのAMRプロセッサとIntelプロセッサの命令の実行方法の違いが想定されます。
先述のように、製品版の次期Macには8基の高性能CPUコアを含む12コアプロセッサが搭載されると予測されており、Intel(インテル)やAMDのプロセッサに対抗することになるでしょう。最初のApple silicon搭載Macは年末までに投入される一方、今後もインテル製プロセッサを搭載したMacが発売されます。またインテルプロセッサを搭載したMacのサポート期間は5年なので、今のうちにMacを買ってしまうという選択も十分アリではないでしょうか。