熱き志。
「モノのインターネット」と呼ばれ、次代を担う技術と期待されるIoT。現在、このIoTが日本の地方創生の場に、しっかりと根を下ろし始めているようです。
IBMが運営するWebメディアMugendai(無限大)にて、「IoT×地方創生」の壮大なプロジェクトが紹介されていました。
自然環境をモニタリング。「IoTを、ペンやハサミのようにしたい」の真意とは
ロングインタビューに登場していたのは、東京電機大学准教授の松井加奈絵さん。松井さんが率いているのが、IoTを活用し、地域特有のソリューションをプラットフォーム化して横展開するプロジェクト、「Digital Village Platform(デジタル・ヴィレッジ・プラットフォーム、以下DVP)」です。
DVPが始まったきっかけは、2018年。京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)が主催した、IoTネットワークを活用する学生向けコンテストにて、松井さんの研究室に所属していた学生が「格安スマート水田でIoT導入を手軽に実現」という、水田の水位管理システムで優秀賞を獲得したこと。
普通は「賞を取った」で終わるところですが、あれよあれよという間に実現へと動き出し、現在、長野県小谷村にてKCCS系列企業と共同で実証実験を行なっているそう。
具体的には、確認が大変な棚田の水位をセンサデータからモニタリングできるしくみや、気温、湿度、獣害通知システムなど、地域住民の生活が向上するソリューションの開発を試みているといいます。
松井さんがIoTを活用して地方創生を推し進めようとするのには、「テクノロジーを誰でも使える存在にしたい」と考えているから。AIやIoTといった用語はいかにも難しそうで、素人にはとっつきにくい印象もありますが、松井さんはこれを「ペンやハサミのように、誰でも使えるものにしたい」と、以下のように語っています。
テクノロジーというと、導入されたら劇的に何かが改善される魔法のようなものだと思われがちですが、そうではなく、それこそハサミのように生活に馴染むものにした方が実際の問題解決には役立ちます。IoTをいかにして生活に溶け込むレベルに工具化できるか。ここがサービスを広げる上で重要なポイントだと感じています。
人々の暮らしは続き、課題は待ったなしでやってくると語る松井さん。現在は、テクノロジーの早期確立と低コスト化に向けてまっしぐらに進んでいるそうです。
先人が培ってくれた伝統や経験が、地方創生並びに人々の活性化につながるといいですよね。
他にも、松井さんがヨーロッパのアルプス地方で見た地方創生の理想形など、続きはMugendai(無限大)よりお楽しみください。
Source: Mugendai(無限大)