Oculus Quest 2レビュー:はじめてVRに最高。Q1からの買い替えは...まだ待てる

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  • author 武者良太
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Oculus Quest 2レビュー:はじめてVRに最高。Q1からの買い替えは...まだ待てる

Oculus Questよりキレイでつけ心地はちょい悪い。この2点をどう捉えるか。

ご自宅おこもりタイムが伸びている。オンラインコミュニケーションの多様性が加速している。据え置きゲーム・PCゲームの市場がグッと伸びてきている。プレイステーション&Xboxシリーズのメジャーアップデートがある。

などなど、様々なチャンスタイムが重なるこのタイミングに発売となる「Oculus Quest 2」を試してきました。まず最初に断言しますと、これからVRの世界へ、メタバースへと旅立ちたいというなら間違いなく、買いです。だってライバルがいないオンリーワンの存在だもの。ワイヤレスで、スマホやPCと接続しなくても動かせる系の最新・最高機種なんだもの。

だから以下のレビューは、前モデルとなるOculus Questとの比較な視点でお届けします。いままでOculus Questを使ってきた人が買い換える価値はあるか否か。御覧ください。

画質・斜めのシマが目立たなくなっていい感じ

Oculus Quest 2と初代 Oculus Questの比較:ディスプレイ
ディスプレイのレンズ部分をカメラで接写。
Image: 武者良太

Oculus Quest 2で採用されたパネルは1832x1920ピクセルの液晶パネル。対してOculus Questに使われていたのは片側1600x1440ピクセルの有機ELパネルです。

有機ELじゃなくなっちゃったんだ...と思いながらOculus Quest 2をつけてみると...あれ。すっごく良くなってない?

解像度の数値の差以上に、Oculus Quest 2のほうが「こっちめっちゃキレイ」と感じる映像となりました。これはストライプ配列の液晶パネルと、ペンタイル配列の有機ELパネルの差でもありそう。

スマートフォンみたいにめちゃ細かなDPIだと気づきにくいのですが、VRゴーグルにペンタイル配列のパネルを使うとサブピクセルの関係で、斜めの線部分のジャギーがめっちゃ目立っちゃうんですね。

ストライプ配列の液晶パネルも縦横のシマが見えてきますが、Oculus Questほどの違和感は残りませんし、色が濃く感じられるメリットあり。確実にクオリティアップした部分です。

本体ベルトはコストダウンが目立つ。しかし

Oculus Quest 2の装着ベルト
Image: 武者良太

Oculus Quest 2を装着しているところを前から見ると、今までと変わらないように見えます。

Oculus Quest 2の装着ベルト
Image: 武者良太

しかし、背面バンドは、こう。スライダーつきのベルトと、面ファスナーつきベルトを組み合わせた、シンプルなT字型になっています。うわー。ガチでコストダウンしてきたなー

ヘッドセット部分が軽量ならば、この形状でも問題ありません。しかしOculus Quest 2でアタマをブン回すゲームを試してみると、きつくしめていたつもりでもズレやすい。

そしてキツくしめたぶん、強めの負担がのしかかってきます。

初代Oculus Questの装着ベルト
Image: 武者良太

参考までに、Oculus Questのヘッドバンドをごらんください。後頭部を下側から支えるベルト部がいい仕事をしてくれます。

装着感を高めるであろう「Quest 2 Eliteストラップ」はまだ試せていないためレビューできないのですが、Oculus Quest 2をアクティブに使いたい人は必須オプションとなるかも?

ヘッドパッド・硬く、キツくなりました

初代 Oculus QuestとOculus Quest 2のヘッドパッドの比較
Image: 武者良太

分かりづらいですが、左がOculus Quest、右がOculus Quest 2のもの。Oculus Questは小顔の人やアジア人が装着すると、隙間から光が入り込みやすいところがあったためか、3次元的なカーブ処理を減らし、シンプルでキツめなヘッドパッドとなりました。

初代 Oculus QuestとOculus Quest 2のヘッドパッドの比較
Image: 武者良太

従来は全体がフォームで作られていたところ、外側に樹脂の大きなフレームを配置。このことにより、装着したときの余裕がなくなり気味。とくにメガネな方はご注意ください。セッティングを詰めていかないと、こめかみ部分に圧を感じてきますから。

内蔵スピーカー・音量、音圧共に上昇傾向

Oculus Quest 2のスピーカー部分
Image: 武者良太

音は...いいですね。良くなりました。先代も新型もベルトアーム部にスピーカーが内蔵されていますが、音量も音圧も余裕のあるサウンドになりましたね。

ベルトアームにスライダーが内蔵されていたOculus Questはスピーカーパーツの容量を稼げず、「とりあえず鳴っている」という音しか出せませんでしたが、Oculus Quest 2はイヤホン・ヘッドホンがなくても納得できるラインです。

Oculus Quest 2のイヤホンジャックとUSB-Cコネクタ
Image: 武者良太

もち、音質重視派であればイヤホン・ヘッドホンを使うべきですが、イヤホン端子は左側1つだけとなったのでご注意を。少なくともOculus Quest専用イヤホンは使えなくなってしまいました。残念。

瞳孔間距離の変更・指で直接レンズを動かす

Oculus Quest 2の接眼レンズ
Image: 武者良太

ここもコストダウンを感じさせるところ。IPD(瞳孔間距離)の変更は、レンズを指でつまんで左右に動かして調整します。しかも調整範囲は58/63/68mmの3段階となりました。

Oculus Questは無段階調整ができたのですが、このOculus Quest 2の調整方式だと、やややっかい。ベルトのシメ方でレンズと眼の距離を調整する手間が増えてしまいがちなので。

コントローラ・持ちやすくなってボタンの押しミス低減

初代 Oculus QuestとOculus Quest 2のコントローラー
Image: 武者良太

左がOculus Quest、右がOculus Quest 2のコントローラです。ボタンやジョイスティックなどの数はそのままですが、Oculus Quest 2のコントローラは余裕たっぷりなサイズに。ボタン操作をしないときに親指を置いておけるスペースもできました

個人的には改善ありがとう。メニューボタンが内側に寄ったことで、押し間違えることが劇的に減りましたから。

フタを外したOculus Quest 2のTouchコントローラー
Image: 武者良太

ただし、コントローラの電池蓋も簡易型に。マグネットがなくなり、ツメで固定するタイプです。

Oculus QuestもいいデキのVRだったし

初代 Oculus QuestとOculus Quest 2が並んだ写真
Image: 武者良太

改めて書きますが、Oculus Quest 2の完成度はめっちゃ高いものです。そこは間違いありません。3万3800円(税抜・64GBモデル)という価格で、よくぞここまできれいなVRの世界を見せてくれるものだと感動できるレベルです。

2020年10月以降にVRを始めるなら、ここを始点とするべき。絶対に。FacebookもOculus Quest向けコンテンツ開発にチカラを入れるでしょうし、Oculus Quest 2を使いやすくするオプションも、純正・サードパーティを問わずいろいろ出てくるでしょうし。

Oculus LinkでPCと接続できるというのも大いなるアドバンテージですから。

ただ、すでにOculus Questを持っているなら、急いで買い換えなくてもいいかも。

画質は確かによくなりましたが、VRゲームに専念しているとその画質差は気にならないほど。音に関しても、イヤホン・ヘッドホンをつけたほうがいいので、モデル差は気になりません。

しかし装着ベルトの簡略化が気になります。同じコンテンツを楽しむのに、今までになかったストレスを抱え込むというのはなかなか厳しいところがあります。

今回、Facebookは日本の小売店でもOculus Quest 2を販売します。全国の量販店の店頭で、Oculus Quest 2を体験できるコーナーを整備するものと思われます。

となると、Quest 2 Eliteストラップのリリース後はコイツの装着感も試せると思うのですよね。買い換えるかどうかを決めるのは、それ待ってからでもいいんじゃないか、と感じますよ。

あ、買い足しするというならいますぐポチりましょう! 大きめのリビングが必要になりますが、VRゲームの協力プレイって独特の楽しさがありますからね。

修正[2020/10/01]価格を税抜表記に修正しました。

Source: Oculus

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