ありとあらゆる点で"私たちが知っているマリオカート"が再現されている:「マリオカート ライブ ホームサーキット」レビュー

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ありとあらゆる点で"私たちが知っているマリオカート"が再現されている:「マリオカート ライブ ホームサーキット」レビュー
Image: Alex Cranz/Gizmodo

ちなみに、この白い犬はイグルーといいます。

ニンテンドースイッチで遊べる、リアルライフ版マリオカート。家のなかで好きなようにサーキットを作って、ライブ映像を見ながらレースが楽しめるのだそう。もちろん、お馴染みのアイテムや敵CPUたちもゲームに登場します。どうやって遊べるのか、実際に遊んでみてどうなのか、米Gizmodoがくわしくレビューしています!


マリオのキャップを被ってゴーカートで遊ぶことはできますが、やはり本物のビデオゲームの世界観にはどうしても敵いません。一方、マリオカートの最高の世界観をうまく現実に持ち込むことに成功したのが、今回レビューする「マリオカート ライブ ホームサーキット」。ニンテンドースイッチを使ってリモコン操作するリアルライフ版マリカーとして、めちゃめちゃ楽しめます。

箱には、マリオカートのほかUSB-C充電器、いくつか段ボールが含まれます。この段ボールを組み立てると(ニンテンドーLABOシリーズとは違って簡単)ゲートやブロックが出来上がります。段ボールをなくしたり壊してしまってもPDFから印刷可能というのも安心。

プレイ方法はというと、カートをニンテンドースイッチに近づけ、スイッチに記載されている手順に従ってペアリングします。試しに部屋の反対側に移動したり廊下に移動してみたりしましたが、ペアリングはちゃんと機能していました。たとえば1階から2階へ移動してもペアリングを保てるかはわかりませんが、そうだと良いなと思っています。だって、これを運転するなんて最高でしかないから!

201125MarioKartLive-HomeCircuit2
Image: Alex Cranz/Gizmodo US

マリオカート ライブ ホームサーキット

これは何:リモコン操作で走るマリオカート。ビデオゲームとほぼ同様の楽しさ。

いくら:9,980円(税抜)

好きなところ:楽しい。セットアップが簡単。プライバシーフレンドリーで心地よく遊べる。

好きじゃないところ:プレイ内容に対する価格が、ちょっと高め。いろいろなカートの選択肢があればもっと良かった!

もっと大きくてファンシーで高価なラジコンカーDJI Robomaster S1と同じく、「マリオカート ライブ ホームサーキット」は大きなカメラを装備。カメラの映像は、ニンテンドースイッチと連動します。

Robomaster S1では常に上を見上げてラジコンカーから目を離さずにいましたが、マリオカートの場合、現実世界にあるマリオカートを実際に目で追いかけるというよりは、カメラの映像を見て、ニンテンドースイッチを操作していきます。するとサーキットや障害物、コンピュータ制御の他のレーサーなど見事な拡張現実体験が得られます。

カメラを通した映像も素晴らしく、ありとあらゆる点で"私たちが知っているマリオカート"が再現されているので、物理的なマリオカートを操作しているのを忘れるくらい没頭しちゃいました。

初期設定が完了したら、4つの段ボールのゲートを設置してサーキットを作成します。カートが到達できる場所であればどこでも、好きなようにゲートを設置することが可能です。わたしは最初、何を考えていたんだかほぼ直線上にゲートを置いたため、スタート / ゴールのゲートに戻るためにかなり鋭めのターンを2介することに。

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設置が完了したら、レース前に一度ゲートを通過しながら運転してみます。そしていよいよ、ゲームへ。レースが始まればもう、ほかでもなくリアルライフ版マリオカートです。でも、サーキットはうちのリビングルームからベッドルームを行ったり来たり、改善の余地あり...(ちなみに、任天堂から「コース作りのヒント」が公開されています)。

「マリオカートライブ ホームサーキット」でも、もちろんCPUの対戦相手たち、こうらなどのアイテムが登場するのですが...最初のサーキットは短くて窮屈に作ってしまったこともあり、赤いこうらが出ても使うことができず、さらにはバナナを踏みまくり、結果5位でした...(悔)。

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カメラはマリオの頭上!


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寝室は暗かったのですが、カメラは低光でもよく映してくれています。イグルーはどこを見ているのやら。


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もしかしてイグルーもマリオカートに興味ある? 画面右上には、接続状況やバッテリー残量の表示も。


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イグルーとマリオと。

90年代からマリカーに夢中だった身としては、やはり勝ちたい...。そこで気づいたのが、CPU制御のレーサーたちには障害物がないこと。一方で、ベッドの脚やイグルー(じつはマリオカートを警戒している)など、走行中にぶつかりそうなものはサーキットから避けておく必要がありました。

プライバシーに配慮されたカメラ機能

カートのカメラが作動しているあいだはスクリーンショットを撮ることができません。もし子供の頃にこのカートを持っていたら、家族を追いかけてあれこれ写真を撮っていたかもしれません。カートのすべての機能に常にアクセスしたいという気持ちもある一方で、プライバシーという観点からするとよく考えられてるな、と思います。

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それこそが、6万5000円のDJI Robomaster S1と1万円の「マリオカート ライブ ホームサーキット」の差でもあるのかもしれません。「カメラ付属+運転可能」という点で共通している両者ですが、マリオカートの場合カメラはメイン機能ではなく、家族みんなで楽しめるレースとして作られています(マリオのほか、ルイージ版もあります)。

気になるところ:マリオとルイージ以外の選択肢がない

全体的にはとっても満足していますが、気になったことを挙げるとしたら、価格(ちょっと高め)とオプションの欠如(マリオとルイージ以外のキャラクターがないこと)があります。「もう少し安かったらな…」、「ピーチかキノピオで迷いたかったな」、なんて。特にニンテンドースイッチ「マリオカート8 デラックス」は約6,000円で手に入り、キャラクターは数十種類、カートもカスタマイズ可能、たくさんのマップに、リモートで友達と遊ぶオプションまでついてくるので、ね...。

とはいえ、やはり「マリオカート ライブ ホームサーキット」で遊ぶのはとっても楽しいです! 自分が子供だったら、間違いなくハマるだろうし、子供に与えても、ずっとスマホの画面にかじりついているよりは家の中でコースを作るのに試行錯誤してる姿をみたら親もきっと喜んでくれるんじゃないかなと思っています。

メモ

・リアルライフ版・マリオカートとして、よくできている!

・カートのカメラがアクティブになっているときはスクリーンショットの撮影ができないようになっている。プライバシー的に、すてき。

・約1万円はちょっとお高。初めてのニンテンドースイッチのゲームとしては避けたほうが良いかも。