立ち上がる電動車椅子がベース。FedExの6輪配達ロボ「Roxo」はラスト3~6マイルを走る

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  • author 岡本玄介
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立ち上がる電動車椅子がベース。FedExの6輪配達ロボ「Roxo」はラスト3~6マイルを走る
Image: FedEx

薬でもピッツァでも、何でも運びます。

物流サービスのFedEx(フェデックス)が、ラスト1マイルどころか3~6マイルを走る6輪配達ロボ「Roxo」の開発を進めています。 FedExとDEKAリサーチ社にいる、才能あるチームと素晴らしい技術を持った人たちが作った…という自律型車両となっています。

では「Roxo」と、開発者たちが登場する動画を見てみましょう。

Video: FedEx/YouTube

エンジニアは若い人たちが多い印象ですね。レーダーやカメラやLiDERを搭載し、それらを制御するソフトウェアを作る人たちや、機械学習の専門家が何人も集結し、「Roxo」が作られています。信号を検出するのは何台ものカメラで、交差点にある8~10個の信号を見て判断し、車両としても歩行者としても路面の状況に適応します。

背面にはウインカーやモニター搭載

前輪が浮いているのは、段差に対応するためでしょうね。ですが6輪すべてを着地して走る姿も見られます。そして「Roxo」の背面にはウインカーだけでなく矢印や文字を表示するモニターも装備されています。

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Image: FedEx

視界は360度あり、自律運転ですぐ周りの環境に適応するようになっています。とはいえオペレーターが遠隔監視しており、必要とあらば人が操縦できるようすぐ切り替えられるので安全。マイクとスピーカーもあるので、現場でトラブルがあれば会話での対応が可能です。重量はおよそ204kgで、積載量は45kgほど。電動なので排気ガスは出しません。

ベース車両は立ち上がる電動車椅子

面白いのは、「Roxo」は本来DEKA社が作る電動車椅子「iBot 」だったという点。これも4輪プラスふたつの補助輪があるのですが、悪路も走破でき、ホイールの位置がトランスフォームし2輪で立てるスゴい車椅子だったりするんです。

立って移動する様子は、0:20からどうぞ。

Video: Mobius Mobility/YouTube

「Roxo」は既に1千万時間のテスト走行を済ませているとのこと。これも車椅子みたいに立つのでしょうか? 配達時にその機能は不要なのでしょうけども、長い階段の昇り降りができるのは確かでしょうね。

Source: YouTube (1, 2) , facebook, DEKA, FedEx (1, 2) via IEEE SPECTRUM