「AirTagから子供を離して」オーストラリア当局が警告

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  • author 塚本直樹
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「AirTagから子供を離して」オーストラリア当局が警告
Photo: Shutterstock.com


問題はボタン電池。

私達の身の回りの荷物を見守ってくれる、便利なAppleのAirTag。しかし、オーストラリアの規制当局が、AirTagを子供から遠ざけるように保護者に呼びかけているのです。

オーストラリア当局が、AirTagのなにを問題視したのかですが、それは内部に存在するボタン型リチウムイオン電池「CR2032」。オーストラリアでは、週に約20人の子供がボタン型リチウムイオン電池を飲み込んで救急救命室に運ばれており、過去8年間で3人が死亡、44人が重症を負ったとのこと。なんとも、痛ましい限りです。また、ボタン型リチウムイオン電池には窒息の危険性だけでなく、体内でのショートにより大量出血を引き起こす危険性もあります。

そしてAirTagの場合、蓋を押してひねる機構で安全性は高められていますが、比較的小さな力を加えただけで開いてしまいます。また、蓋を閉めたつもりでも実はしまっていなかった、というケースもあるのです。

オーストラリアではすでに大手小売チェーンのOfficeeworksがAirTagの販売を中止。これを受けて、AppleはAirTagのパッケージに警告文を追加しました。またオーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は、「蓋を閉めたつもりでも開いていることがある」として、保護者にAirTagを子供から離すように警告したのです。

私もAirTagを所有しているのですが、蓋が閉まっているのか閉まっていないのかは感触だけではわかりにくく、実際に閉めるのに失敗したこともありました。可能なら、蓋がパチっとわかりやすく閉まる改良バージョンを投入してほしいものです。

Image: ErickPHOTOPRO / shutterstock.com

Source: 9to5Mac