XBシリーズ好きとして「ついに本命、きたか!」という思いです。
ノイキャンヘッドホン・イヤホンならソニーという印象を持つ人が多い現世ですが、さらにソニーのノイキャンファンが増えそうなBluetoothヘッドホン「WH-XB910N」(想定価格2万6400円)が登場します。型番に刻まれたXBの意味はエクストラベース。重低音の響かせ方を重視したモデル群の1台となります。
とはいっても雲っぽい、輪郭がつかめないような重低音ではありません。表面張力でギリギリまで膨らんだ水滴を思わせる、パッツンパッツンの勢いある鳴らし方が得意です。
従来モデルのWH-XB900Nにもノイズキャンセリング機能は搭載されていました。性能は決して悪くなかったけど、WH-1000X系と比べると消しきれていないノイズを感じるものでした。
しかし新型のWH-XB910Nは、WH-1000X系で採用したデュアルノイズセンサーテクノロジーを採用。左右のハウジングの内側・外側にマイクを組み込み、計4機のマイクでノイズを検知。的確にノイズ除去に勤めてくれるものでした。WH-XB900Nと聴き比べてみると、WH-XB910Nは圧倒的な静けさがあるんですよ。
僕の聴覚で判別しきれなかった領域のノイズ成分も減っているのか、音質も増しています。特にボーカルやメロディライン、ドラムとベースの明瞭感が高まったのと同時に、余韻も長く聞き取れるようになりました。リバーブ感が気持ちいいんですよマジ。
アプリ側の設定で、音質優先・接続優先モードの切り替えが可能です。電波状況が良好なら音質優先でハイビットレートの見通しのいい音が楽しめます。音が途切れることがある場所はやや音の輪郭がにじむ接続優先モードにせざるをえないのですが、これはこれで10年前のXBシリーズ、MDR-XB1000などの音を彷彿とさせるところがあって悪くない。
ド迫力重視のXBシリーズのはずなのに、ニュアンス重視なWH-1000X系のような音にもきこえてくる。これはめちゃくちゃリッチなサウンドだ。
折りたたみ&スイーベル機構、ハウジングのタッチセンサーに触れて操作する、行動パターンに合わせて自動的に適切な設定に変えてくれるアダプティブサウンドコントロールなど、従来モデルの優れた機能・性能はそのまま。
キャリングケースが付属、10分充電で4.5時間再生の急速充電、ノイキャンON時でも30時間再生のバッテリー性能、声による音声アシスタント起動など、使い勝手の部分は大幅にアップデートしました。それでいて2グラムとはいえ軽量化を果たしました。適度な側圧でイヤーパッドもフカフカ、数時間かけていても負担を感じにくいXBシリーズの利点がさらにグレードアップしたといっていいでしょう。
ソニーはすごいの作ったな。掛け値なくそう感じたヘッドホンですWH-XB910Nは。
Source: ソニー