パーサヴィアランス頑張ってる! 火星のスゴい新画像16選

  • author George Dvorsky - Gizmodo US
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パーサヴィアランス頑張ってる! 火星のスゴい新画像16選
Image: NASA/JPL-Caltech/ASU

2021年3月3日の記事を編集して再掲載しています。

NASAのパーサヴィアランスが火星に到着してからはや1週間、画像がどんどん届いています。火星に着陸するまでの各ステージや荒涼とした火星の大地、そして探査車自体の姿など…ワクワクするような写真を厳選してみました。

6輪の探査車「パーサヴィアランス」が2月18日にジェゼロ・クレーターに降り立ってから、Mars 2020チームはミッションの科学ステージに向けて同車の準備を進めています。そんななかでもパーサヴィアランスはせっせと写真撮影を続けており、NASAが一般公開しているアーカイブには既に6,000枚以上の原画像がアップロードされました。SUVサイズのパーサヴィアランス、到着早々に仕事熱心ですね!

こんにちは、パラシュート

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
降下中の超音速パラシュート

このユニークな視点のショットは火星の大地に向かって漂う間、パラシュート用上向きカメラが撮ったもの。後になって、赤と白の模様に暗号が隠されていたことが分かったのです。NASAのジェット推進研究所(JPL)のモットーである「dare mighty things」(大いなるものへの挑戦)と書かれていることが判明。外輪にはカリフォルニア州パサデナにあるJPLの位置座標も隠されていました。

さよなら、ヒートシールド

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
排出されたヒートシールドが地面へと落ちてゆく

ヒートシールドは探査車がおよそ地上6.4km地点に到達した際に排出されました。JPLのパーサヴィアランスEDL(突入・降下・着陸)を総括したAl Chen氏によれば、耐熱シールドを押し出すバネのひとつが抜けてしまったのこと。ミッションに影響はありませんでしたが、明らかに想定外の事態でした。

ジェゼロ・クレーター鳥瞰図

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
パーサヴィアランスが降下中に捉えた、着陸地点の光景

探査車の下向きカメラが、降下中に撮った1枚。左上に興味深い層序など、地質学的な特徴が見て取れます。数十億年前、ジェゼロ・クレーターは水を湛え、急流が注ぎ込まれていたのです。

一瞬の科学

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
下向きカメラからの別ショット

これは同地点に接近してからの1枚で、地表の大きなクレーターと砂丘のような模様が見えます。ジェゼロ・クレーターは地質学的に賑やかなエリアのようですから、NASAは着陸するのに最適な場所を選びましたね。

ランディング

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
探査車が火星の大地に到着する寸前の高解像度画像

この写真はもうご存知かと思いますが、見飽きることのないショットです。逆噴射するロケットで降下したパーサヴィアランスが、「スカイクレーン」作戦で着地する直前の姿を捉えています。

異星の景色

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
火星の眺め

パーサヴィアランスのおかげで、異星に立って地平線を見渡すというのがどんな感じか知ることができます。この画像は探査車のマストにあるMastcam-Zカメラで撮影されたもの。パーサヴィアランスには合計23台のカメラが搭載されています。

赤い惑星からのポストカード

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
火星の景色

こちらもMastcam-Zを使ってジェゼロ・クレーターから撮った絶景。たくさんの石が散らばっているので、パーサヴィアランスは地表を移動する際によけなくてなりません。そのため、同機は45度の傾斜までは転倒せず耐えられるよう設計されています。

パノラマ写真

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
パーサヴィアランスが撮った初パノラマ

パーサヴィアランス着陸地点の初となる360度パノラマビューをご覧あれ。2月21日に撮影、142枚の画像をつなぎ合わせたものです。

岩だらけ

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
火星に転がってる岩々

探査車近くの岩石にクローズアップ。紹介している画像の画質はどれもすばらしいですね。パーサヴィアランスはこのような障害物を易々と乗り越えていけるよう設計されていて、NASAいわく脚部分のおかげで「ローバーは膝の高さと同じ40cmほどの岩の上も運転できる」とのこと。

キャリブレーションする時間

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
パーサヴィアランスのデッキの一部

すでに(おそらくランディング時に)ホコリをかぶったパーサヴィアランスのデッキを捉えたこの写真は、Mastcam-Zカメラで撮影されたもの。手前にあるジョイスティックのようなデバイスはMastcam-Zを調整するために使われます。

奇妙な穴あき岩石

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
探査車の左前輪と岩石

Mastcam-Zで撮ったこの画像には、探査車の左前輪がくっきりと写っていることに加え、穴だらけの岩石も写っています。地質学者でMars 2020ミッションのプロジェクトサイエンティスト補佐のKathryn Stack Morgan氏は、似たような穴が火山岩と堆積岩にも見られると語っていました。チームは岩石の正体究明を望んでいますが、どんな結果だろうと興味深いものになるでしょう。

間違いなく穴だらけ

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
続・穴のあいた岩石

くぼみだらけの岩々の別ショット。NASAによると、ひとたびミッションが始まれば探査車のSuperCamが「原子と分子の構成を含む、岩と土壌の化学組成を特定する」ために使われるとか。

火星のイースターエッグ

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
火星に送られた探査車たちの「家族ポートレート」

Mars 2020のイースターエッグはパラシュートに隠された暗号だけではありません。デッキには火星に送られた5機の探査車勢ぞろいの家族ポートレートが描かれていました。左から右の順でソジャーナ、スピリット、オポチュニティ、キュリオシティにパーサヴィアランスです。そして右端にある小さなヘリコプターが、現在は探査車のお腹の下にくくりつけられているインジェニュイティになります。

真下にあるもの

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
パーサヴィアランス直下の眺め

こちらは探査車の真下の眺め。下向きのカメラが捉えました。

火星から見る太陽

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Image: NASA/JPL-Caltech/ASU
太陽をパシャリ

こちらの写真は左側のナビゲーション用カメラで撮影されました。火星での1日はソルと呼ばれていて、1ソルは24時間39分35秒間になります。

パーサヴィアランスのミッションは動画にて:

Video: ギズモード・ジャパン

Source: mars.nasa.gov(1, 2, 3), twitter, CNN