レトロフューチャー時計の究極形。
スイスの高級腕時計ブランドGirard-Perregaux(ジラール・ペルゴ)が、1970年代に発売していたデジタルウォッチを復刻させました。
ケースサイドに表示部がある独特のデザイン
史上初のデジタルウォッチといえば、1972年発売のHamilton(ハミルトン)のPulsar(パルサー)で、正確に時を刻むクォーツ式でLEDディスプレイを採用していました。この製品のおかげもあって、各メーカーがユニークなデザインを試して消費者が諸手を挙げて受け入れる何かを見つけ出そうとした、タイムピースにおける新たな時代が始まったのです。ハミルトンは2020年にハイブリッド液晶OLEDディスプレイを採用した「パルサーP2 2900 LED」の復刻版をリリース。ジラール・ペルゴはそのトレンドに、別の70年代デジタルウォッチで乗っかることにしました。
ハミルトンのパルサーP2 2900 LEDは、動く針がデジタルの画面に変わったものの、従来の腕時計に近いデザインでした。一方ジラール・ペルゴは、その当時のテクノロジーがもたらしたユニークなウォッチメイキングの機会を生かして、1976年にケースの側面に時刻が表示されるCasquette(キャスケット)を発売したのです。
高価なのに即完売しちゃった模様
オリジナルのキャスケット発売から44年を経て、ジラール・ペルゴは復刻版のキャスケット 2.0をリリース。内部はより現代的にアップデートされていながらも、レトロなLEDディスプレイに赤く光る数字は70年代当時そのままです。オリジナルと同様にボタンを押すとほんの数秒だけ時刻が表示され、同社いわく平均的な使い方ならバッテリーは約2年間持つとのこと。そしてこの新モデルでは、時刻や日付以外にもセカンドタイムゾーン表示、クロノグラフ、そして特別な記念日をリマインドするために特定の日付を毎日特定の時刻に表示させる「シークレット デイト」機能が加わっています。
ケースとブレスレットは傷が付きにくいセラミック製で、ボタンやケースバックはグレード 5のチタン製、上部にはジラール・ペルゴのロゴがあしらわれています。オリジナルのキャスケットは2年間で8,200本販売されましたが、2.0バージョンは価格が4,700ドル(日本価格:56万1000円)で販売本数はたったの820本限定。お高いですがオンラインではすでに売り切れということで、人気の高さがうかがえますね。
Source: Girard-Perregaux, aBlogtoWatch