……こういうことがあるから、断捨離とかしちゃダメなのかも。
世に出る製品は、たくさんの試作品を経てからでてきます。あーでもないこーでもないとやるための試作品なので、基本は一般の目に触れることはありません。が、多くの人に愛され、歴史の1ページに刻まれたガジェットのプロトタイプは、長い時を経て公の場に登場することがあります。それは、美術館/展示会やオークション。先日、AtariのPongゲーム機の試作品がオークションに出品されました。
Pongといえば、ビデオゲームというものを世に知らしめた世界初のビデオゲーム。何よりもそのコンパクトな筐体が新しい産業=家庭用ゲーム機を生み出す礎となりました。出品されたゲーム機には、Pongゲーム機うみの親であるアラン・アルコーン氏からの手紙と直筆サインつき。手紙には、ゲーム機をいかにコンパクトにするかという挑戦について書かれており、最大の難所はカスタムチップの開発ではなく、お家の中に鎮座しても消費者にうけいれられるようなプラスティックの箱を作ることだったといいます。
アタリの役員が営業プレゼンで使えるよう、制作されたプロトタイプはたったの2台。1つはゲーム機の下につけられた木製の箱の中にチップを納めたタイプで、これはカリフォルニアにあるコンピュータ歴史博物館のコレクションの1つとなっています。もう1つが、今回製作者であるアルコーン氏自らオークションに出品したもの。落札金額は、27万とんで910ドル。日本円で約3300万円です。落札者については明かされていませんが、きっと相当なレトロゲーム好きなはず。まさに歴史を所有にするって感じですよね。
Source: RR Auction