LOL。
社名をMetaに変更するほどあっちの世界に可能性と希望と未来を感じているマーク・ザッカーバーグ氏。昨年から今年にかけて、多くの企業が続々とメタバース関連のプロジェクトを発表しています。VRヘッドセット界隈も非常に盛り上がっている今日この頃。ただ、現実世界でお買い物をするAmazonにしてみたら、あっちの世界は「へん!」ってなもんだそうですけれど。
Amazonがメタバースに嫌味
今月、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が開催したイベントFuture of Everything Festivalに、Amazonのディバイス担当トップDavid Limp氏が登場し、こう発言したのです。
人々が顔を上げ、現実世界の自分たちをエンジョイして、家族がもっとともに暮らしていける、そんなテクノロジー開発をしていきたいですね。
…、まあ嫌味を含んでるわけです。直接的に批判したわけではありませんが、現実世界とわざわざ言うことで暗に、あっちの世界=メタバースが生活の場ではないと強調したわけです。また、メタバースとはなんぞや? と100人に尋ねたら100通りの答えが返ってくるとも発言し、メタバースが何なのかみんなわかっていない現状を指摘しました。
SnapのCEOもメタバースを疑問視
メタバースを懐疑的に見ているのはAmazonだけではありません。AR先駆者であるはずのSnapのEvan Spiegel CEOも、先月、メタバースをぼんやりしている仮説の世界と疑問視するコメントをしています。
Metaのグローバル対策室トップNick Clegg氏は、メタバースを説明するブログ「メタバースとは何か? どうやって作るのか? なぜ需要があるのか?」というタイトルでアップしてはいるものの、まさにTL;DR(長すぎて読んでねー!)で、Goolgle I/Oで発表された自動要約ツールなんとかしてよ! って言いたくなるほど。
Clegg氏いわく「最終的には、オンライン世界の利点を日常生活でより感じられるようにもっと見つけていくこと。置き換えるのではなく、強化していくものです」とのことですが、これではみんなの「???」は解消されず。結局、中の人すらも、今はメタバースの将来がぼんやーりとしか見えていないってことなのでしょう。
現段階でメタバース世界がハッキリと見えているのは、(ほぼ)マーク・ザッカーバーグ氏のみ。100億ドルをガーンと投資資し、自社の株価がドーンと落ちても突き進むザッカーバーグ氏。なぜなら、彼には見えているから。もしかしたら、今頃メタバースを失笑している人を失笑しているのかもしれません。
Source: The Verge