そんな時代もあったねと。
Apple(アップル)が7月27日に開発者向けにリリースしたmacOS Ventura beta 4。このバージョンから、ダイアルアップモデムのセットアップ方法に関するヘルプ記事が削除されているそうです。beta 3まではちゃんと記載されていたんだそう。マジかよ知らなかった…。
AppleはMacの内蔵モデムを廃止してから何年も経ちますが、ユーザーがUSBモデムを接続してセットアップする選択肢は残っています。macOS Venturaのヘルプから削除された内容は、Appleのウェブサイトではまだ公開されていますし、現時点で完全にモデム接続の道が断たれたわけではありません。特別な事情でもない限り、2022年にわざわざモデムをつなぐ人がいるとも思えませんが。
嗚呼…懐かしの「テレホーダイ」
イマドキの多くの方々は「ダイヤルアップって何よ?」って感じだと思います。わが家も今でこそ常時接続の光ケーブルでインターネットにつながっているんですが、初めて自宅からネットにつながった90年代当時は電話回線、いわゆるイエデンを経由していたんですね。
あのころはbekkoameやso-netといったプロバイダと契約して、プロバイダのアクセスポイントにモデム経由でダイヤル。つながると「ピー…ニョロニョロニョロ…」みたいな情けない音とともに、NetScape Navigatorでゆるゆるとインターネットできるといった感じでした。電話回線ですから3分10円の通話料金がしっかりかかって、使いすぎた月はNTTの通話料が数万円なんて恐ろしいことも多々。
そのうち夜11時以降は定額制の「テレホーダイ」というサービスが始まったんですが、テレホタイムになるとみんなネットに接続するから回線が激重になって、それはそれでイラッとしてました。当初はアナログ回線だから通信速度もしけていて、28.8kbps(メガでもギガでもなくキロ!)くらいでの勝負。それでカクカクの動画(たぶんあなたの想像の数倍カクカク)見て喜んでたんだから、今考えると原始時代みたいですよね…そんなテレホーダイも2024年1月に終了しちゃうそうです。
ちなみにmacOS Venturaには、いくつかの新機能が搭載されています。iPhoneとMacの連携が強化され、iPhoneをMacのウェブカメラとして使えるようになりました。iPhoneとMac間でFaceTime通話を転送することができます。また、iMessageではmacOSでもメッセージの編集と送信の取り消しができるようになったのも何気に便利だったりします。
macOSの次期メジャーアップデートはこの秋の予定です。どんどん便利になっていく一方で、過去にさんざんお世話になった機能が消えていくのは寂しいものだなと、ちょっとだけノスタルジックな気分になったりもします。
Source: 9to5Mac