米麻薬取締局、容疑者の持ち物追跡捜査にAirTag使ってた説

  • author Lauren Leffer - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岩田リョウコ
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米麻薬取締局、容疑者の持ち物追跡捜査にAirTag使ってた説
Photo: Shutterstock.com

麻薬捜査にも一役買うApple製品。

鍵がどこに行ったかわからない時や、空港で紛失された荷物を自分で追跡する時などに便利な、Appleの忘れ物トラッカーAirTag。一方で、ストーキングに使われるなど悪用されることもあり、よくも悪くもいろんな使われ方がされていますが、どうやら警察も使っていたとの報道が。

2022年5月に捜索令状が出ていたケースです。フォーブスが伝えるところによると、アメリカの麻薬取締局が、上海からマサチューセッツ州に送られてきた“不法麻薬製造をしている人に宛てた荷物”に、AirTagを仕込んだとのこと。

単に送り先の住所へ行くのではなくAirTagを仕込んだのは、荷物の動きを確認して、どこにドラッグを保管し、どのような工程を踏むのか、どこへ供給するのかなどを探るためです。

AirTagを監視捜査に使った初めてのケース

警察はGPSデバイスをよく利用するのですが、連邦機関がAirTagを監視捜査に使った初めてのケースだったとのことです。これまでなぜ使われてこなかったのか、逆に警察ではどれくらい利用されてきたのかなどは明らかになっていません。

アリゾナの元刑事Brady Wilkins氏は、フォーブスの取材に対して「Appleのデバイスは信頼性が高く、他のデバイスよりも簡単に忍ばせることができる」と話しています。Bluetoothの接続も強いですしね。

でも今後の捜査には使えないかも

しかし冒頭にも書いた通り、AirTagが悪用されるケースも増えているので、Appleも一生懸命その対策をしているところです。2022年12月には、自分のものではないAirTagが自分の荷物から検出された場合、iPhoneに通知が来るようにアップデートしています。となると、追跡捜査には使えないですよね。またAirTagの持ち主から長時間離れた場合、音が鳴るようにもなっています。

今回の捜査でアメリカ合衆国司法省は、最終的に荷物を受け取った人は連邦裁判では起訴されていませんが、州裁判では起訴されていると発表しています。麻薬のルート追跡の調査、AirTagはぴったりな気はしますけどね。