ChatGPTでLightroomのフィルム風プリセットを作ってみた

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  • author 三浦一紀
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ChatGPTでLightroomのフィルム風プリセットを作ってみた
Photo: 三浦一紀

これは遊べる。

写真撮影を趣味にしている人は、Adobe Lightroom Classicというアプリをご存知でしょう。

デジカメの写真の取り込みから管理、編集から書き出しまでをワンストップで行なえる優秀なアプリです。僕も愛用しております。

一時期このLightroomを使って、デジカメで撮った写真をフィルム風に現像することにハマっていました。コダックのGOLD 200風とか、のPORTRA 400風とかを、パラメーターをいじって再現するというわけです。

結構楽しいんですが、そのプリセットの値を探るのがとても面倒。市販されているプリセットもあるんですが、こういうのは自分で作ったほうが楽しいんですよ。

でも、徐々に面倒くさくなってきて最近やってなかったんですよね。

そこで、ChatGTPを使ってLightroomのプリセットを作ってみました

Lightroomのパラメーターを網羅して質問

いろいろ試したんですが、一番効果的だったのは以下のような感じの質問でした

下記はLightroomのプリセットのパラメーターです。Lightroom CCで[フィルム名]風にするにはどういう数値にすればいいか指定してください。

基本パネル

露光量:

コントラスト:

ハイライト:

シャドウ:

白レベル:

黒レベル:

テクスチャ:

明瞭度:

かすみの除去:

自然な彩度:

彩度:

トーンカーブ ハイライト:

ライト:

ダーク:

シャドウ:

HSL/カラー

色相

レッド:

オレンジ:

イエロー:

グリーン:

アクア:

ブルー:

パープル:

マゼンダ:

彩度

レッド:

オレンジ:

イエロー:

グリーン:

アクア:

ブルー:

パープル:

マゼンダ:

輝度

レッド:

オレンジ:

イエロー:

グリーン:

アクア:

ブルー:

パープル:

マゼンダ:

カラーグレーディング

シャドウ

色相:

彩度:

輝度:

ブレンド:

バランス:

中間色

色相:

彩度:

輝度:

ブレンド:

バランス:

ハイライト

色相:

彩度:

輝度:

ブレンド:

バランス:

ディティール

シャープ

適用量:

半径:

ディティール:

ノイズ軽減

輝度:

ディティール:

コントラスト

カラー:

ディティール:

滑らかさ:

つまり、Lightroomのパラメーターをほぼ全部網羅するんです。すると、以下のような答えが返ってきます。今回はコダックの「GOLD 200」のパラメーターを聞いてみました。

以下はKodak GOLD 200風のプリセットの数値です。

基本パネル

露光量:+0.25

コントラスト:+10

ハイライト:-10

シャドウ:+20

白レベル:0

黒レベル:+5

テクスチャ:0

明瞭度:+10

かすみの除去:0

自然な彩度:0

彩度:+5

トーンカーブ

ハイライト:RGBカーブで上部に軽くS字を描く

ライト:RGBカーブで上部に軽くS字を描く

ダーク:RGBカーブで下部に軽くS字を描く

シャドウ:RGBカーブで下部に軽くS字を描く

HSL/カラー

色相

レッド:+5

オレンジ:0

イエロー:0

グリーン:0

アクア:0

ブルー:0

パープル:0

マゼンダ:+10

彩度

レッド:+5

オレンジ:0

イエロー:0

グリーン:0

アクア:0

ブルー:0

パープル:+10

マゼンダ:+5

輝度

レッド:0

オレンジ:0

イエロー:0

グリーン:0

アクア:0

ブルー:0

パープル:0

マゼンダ:0

カラーグレーディング

シャドウ

色相:+10

彩度:+10

輝度:-10

ブレンド:正規

バランス:0

中間色

色相:+10

彩度:0

輝度:+10

ブレンド:正規

バランス:0

ハイライト

色相:+10

彩度:0

輝度:-5

ブレンド:正規

バランス:0

ディティール

シャープ

適用量:+25

半径:1.0

ディティール:25

ノイズ軽減

輝度:0

ディティール:50

コントラスト

カラー:0

ディティール:0

滑らかさ:50

*今回の値は一例です。同じ質問でも答えの値が微妙に違うことがあります。ChatGPT-3.5と最新のChatGPT-4の間でも値は異なりました。

あとは、これをLightroomにポチポチ入力していけば、フィルムっぽい絵に仕上げてくれるというわけ。もちろん、写真ごとにちょっとずつ自分で調整するのが前提ですが。

でも、ゼロから設定するよりもかなり楽になります。

プリセットを保存する

作ったパラメーターはプリセットとして保存しておけば、次回から一発で呼び出すことができます。

230321preset-01
Image: 三浦一紀

各パラメーターを適用したら、「プリセット」の欄にある「+」をクリックして「プリセットを作成」をクリック。

230321preset-02
Image: 三浦一紀

すべての項目をチェックして、プリセット名を入力して保存します。

230321preset-03
Image: 三浦一紀

プリセットのところに登録されるので、次回からワンクリックで適用することができます。

あとは写真ごとに微調整すれば、フィルムっぽい写真に仕上げることが可能です。

auto
Lightroom自動現像
Photo: 三浦一紀

これはニコンのZ 9で撮影したRAW画像をLightroomの「自動」で現像した写真です。

230321GOLD200-1
Kodak GOLD 200風
Photo: 三浦一紀

RAW画像をChatGPTで作った「Kodak GOLD 200風」のプリセットで現像した写真です。黄色みが強く温かい感じになっていますね。

PORTRA400
富士フイルム PORTRA 400風
Photo: 三浦一紀

これはコダックの「PORTRA 400風」のプリセット。青が強めで鮮やかさもあります。

こんなプリセットをパパッと作ってくれるんですから、ChatGPTすごい。

ChatGPTと仲良くなろう

ポイントは、ChatGTPになるべく細かく返答の形を指定してあげること。最初は「LightroomでKodak GOLD 200風のプリセットを作ってください」と質問していたら、かなり大雑把なパラメーターしか返ってきませんでした。

でも、Lightroomの各パラメーターを細かく指定したら、ちゃんとした値が返ってきました。

ChatGTPを使いこなすヒントがこの辺りにありますね(ニヤリ)。

実は、わざわざデジタルの画像をアナログのフィルム風にするなんてなんか不思議だし、ムダな感じだな、なんて最初の頃は思ってたんですよ。

でも、そういうことができるのもデジタルのおもしろさなのかなと最近は思っています。

もし、Lightroomでフィルム風に現像したいと思ってる方は、参考にしてください。ChatGTPと仲良くなって、写真をもっと楽しみましょう!

(2023年3月25日1時25分追記:原稿内で一部記述ミスがありましたので修正しました。)

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