鼻にシュッとするだけで、注射の代わりに。
新型コロナに押されて影が薄まりがちなインフルエンザですが、それでも予防接種は打っておいたほうが安心です。でも、注射って痛くて、特に子どもにとってはかなりのストレスですよね。小学校での予防接種のとき、ギャン泣きしてなかなか打てない子がたいてい何人かいた気がします。
でも、もっと楽な形の予防接種もあるんです。このたび、鼻からスプレーで接種するインフルエンザワクチン「フルミスト点鼻液」が、日本国内での製造販売承認を受けたそうです。
大人も使えるとうれしいんだけど
第一三共のプレスリリースによれば、鼻から投与するインフルエンザワクチンは日本で初めてで、2024年度から発売するとのこと。開発元はアストラゼネカ傘下のMedImmuneで、第一三共がライセンスを受けて製造販売します。
鼻スプレーのインフルエンザワクチンは欧米ではすでに普及してて、筆者は今イギリスに住んでるんですが、子どもが毎年このタイプの予防接種を学校で受けています。我が子は割と神経質で、以前は注射で号泣したこともあるんですが、鼻にシュっとするだけのインフルエンザ予防接種は毎回問題なく済んでます。
点鼻式の予防接種はインフルエンザワクチンだけじゃなく、新型コロナワクチンでもインドなど一部の国で承認され、米国などでも開発が進んでいるそうです。あとは口から飲む「経口接種」ができるワクチンもあって、日本でも例えばロタウイルスワクチン(赤ちゃんが受ける)は経口になってます。そんな鼻や口といった粘膜経由のワクチンの研究が活発になってるみたいですよ。
今回承認されたフルミストは、とりあえず2〜19歳向けの承認ですが、大人だって注射が嫌いな人もいます。使える人という意味でも、ワクチンの種類という意味でも、もっと幅広く使えるようになるとありがたいですね。