ちょっと不思議な電子楽器「オムニコード」、今年の秋に復刻します

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  • author 巽英俊
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ちょっと不思議な電子楽器「オムニコード」、今年の秋に復刻します
1981年発売の初代オムニコード
Image: 鈴木楽器製作所

オムニコードという電子楽器をご存じでしょうか?

こちらは鈴木楽器製作所が1981年に発売した電子楽器で、真ん中の白いボタンでコードを選び、右側の細い金属板に触れることで音が出ます。プリセットされたリズムやベースに合わせてコードを鳴らせば、初心者でもなんとなく楽曲のバッキングができるんです。金属板をスライドすれば4オクターブの高低も表現できます。

鈴木楽器製作所は教育用楽器や大正琴などを多く手がけてるんですが、これは大正琴から発想を得つつ、もっとモダナイズして設計されたんじゃないかなと想像できます。1981年の発表以来、何度もディスコン→復活を繰り返していて、復活するたびに機能や音色が増強されていきました。

そのサウンドはあの名盤でも

あまりにビザールなその演奏スタイルと音色から、実は世界的ミュージシャンにも愛用者が多いのです。デヴィッド・ボウイ『Heathen』、ブライアン・イーノ『Apollo』、ロビー・ロバートソン『Robbie Robertson』などの作品でその音が確認できます。下の動画のようにディーヴォのマーク・マザーズボーもお気に入りのようです。

Video: DEVOvision / YouTube

中古市場ではなかなか探すのもたいへんなオムニコードですが、鈴木楽器製作所が創立70周年を記念して復刻することをアナウンスしました。最後のバージョンが1999年リリースですから、およそ四半世紀ぶりの再発となります。

現時点でどのようなデザインになって、どんな新機能が盛り込まれるかは発表されていませんが、期待度は高いですよね。この秋にはお目見えするようなので、続報を期待して待ちましょう。

Source: 鈴木楽器製作所