ちまたで「ホバーボード」と呼ばれている悪名高き二輪電動スクーター。
この危険さは、人気のピークから10年近く経った今でも衰えていません。米国消費者製品安全委員会(CPSC)は少女2人が犠牲となった事故の報告を受けて、Jetson Electric Bikes社製ホバーボードをリコールしました。
炎が上がったという報告も複数
3月30日にCPSCが出したリコールの対象は、2018~2019年に米国の大手スーパーマーケットTargetと、2019~2021年にJetson社のWebサイトで販売されたRogueセルフバランスホバーボード42ボルトバージョン、約5万3000台。
CPSCによれば、モーターに使われているリチウムイオン電池が過熱しやすく、走行中に発火する危険があるとのこと。
2022年4月に米国ペンシルベニア州ヘラータウン行政区で10歳と15歳の姉妹が死亡した火災事故では、同区の消防署が火元をこのホバーボードと断定。これが今回のリコールのきっかけになりました。
ほかにも、リコールには以下の内容が書かれています。
今回のリコール対象となったホバーボードが燃えた、火花を散らした、溶けたなどの報告がほかにも複数あり、その中には炎が上がったという報告も数件含まれています……CPSCとJetsonは購入者に対し、リコールされた42ボルトバージョンのホバーボードの使用および充電をただちに中止し、Jetson社に連絡の上、全額払い戻しを受けることを要請します。
ポップカルチャーの定番だった過去
Jetson社が販売しているようなホバーボードは、2010年代半ばのインターネットポップカルチャーの定番で、動画共有アプリや、Casey Neistatのようなクリエイターにより人気に火が付きました。
ところが、ホバーボードはどれも発火しやすく、世界のあちこちで禁止され、早くも2016年にはリコールが始まっています。つい1年前にも、誰もいなくても動いてしまうホバーボード93,000台がリコールされています。
今回のリコール対象商品は日本では販売されなかったようですが、通販で購入したとか、プレゼントで貰ったとかいう可能性もあるので、 もしかして…と思ったら必ず確認を!