「Code New Worlds」というテーマとなったWWDC 2023(6月6日午前2時〜)で発表されるとウワサされているAppleのAR/MRヘッドセット「Reality」(仮)。9to5Macの記事によれば、ディスプレイアナリストのRoss Young氏が、ヘッドセットで使われるディスプレイスペックを予想したそうです。
そこから見えてくるものを、ちょいっと予想してみました。
<目次>
4つのキーポイント
1. 「マイクロOLEDパネル」を採用
目とパネルの距離によって、精細感が得られるディスプレイのスペックは変わります。PCの画面なら200ppiもあればいいかも。スマホなら400~500ppiで高精細に見えます。
VR/AR/MRヘッドセットの場合は、めっちゃ近接するのでより高精細なパネルが必要です。ゆえに薄型追求機となると、マイクロOLED(数千ppiを可能とする。通常のOLEDよりもピクセルサイズが非常に小さい)が求められていました。
まあ本当に必要となるのはppd(視野角あたりの解像度)のため、レンズ性能と合わせて考えなくてはならないのですが。
2. ディスプレイサイズは対角1.41インチ
こちらもレンズと合わせないと、ゴージャスかマーヴェラスかデリシャスかの判断ができないですね。
3. 1インチあたり4000画素(目標値)
一辺が4000画素、4Kの解像度と捉えてよさそう。
4. 輝度は5000nit以上
これはめっちゃ明るい!
しかしVR/AR/MRヘッドセットは常時最高輝度でピカーと光りつづけているものではなく、他社製ヘッドセットも最高輝度のスペックを公開していないため、対比することができないのですが...。
この予想スペックからは、レンズの方向性を考えることができます。すなわち、広い視野の全域にわたってクリアでシャープな描写ができる反面、極薄でやや暗いレンズを使っているのではないかなと。
浮かび上がってくる「Reality」の姿
こうして見ると、Realityには最先端の技術が惜しげもなく投入されているように感じます。パワフルなM2チップ搭載のスタンドアローンなヘッドセット(予想)というのも素敵すぎ。さぞやすべての挙動がスピーディなんだろうなあ...。フレームレート落ちもなく、電源ON/OFFすらもサクサクなんでしょうなあ...。
Oculus Questシリーズの父であるパルマー・ラッキー氏が「めっちゃええやん」とツイートしましたが、開発・生産コストが限られてしまう500ドル前後、1000ドル前後のコンシューマー用VRヘッドセットを作ってきたエンジニアから見ると、ハイクオリティなモノを作ってOKなアップルの姿勢にも「めっちゃええやん」と言っているのではと感じますね。