今年はどんなイリュージョンが?
毎回トリックアートと科学で目と脳を「!?」とさせる、「The Best illusion of the Year Contest(ベスト錯覚コンテスト)」が開催され、2023年度の上位3作品が決まりました。
『ハリー・ポッター』の「9と3/4線プラットフォーム」の再現や、トリックアート美術館にありそうな絵画など、今回も面白い錯覚がテンコ盛りです。
3位から1位まで、カウントダウンしてみましょう。
3位:「Sculpture」
作者はアメリカのWendy van Boxtelさんで、コーネリアという女性の肖像画がイリュージョンとして作られました。この絵画、不思議なことに上下左右どの角度から見ても目が合うんです。
音楽室に貼られた、偉大な音楽家たちのポスターを思い出した人もいるんじゃないでしょうか? ですが平面作品かと思いきや、タイトルが「Sculpture(彫刻)」というだけあって立体作品なんですね。
顔の部分だけ奥に向かって凹んでいるので、どこから見ても目が会います。言及されていませんが、背景の青い模様はホラー映画『シャイニング』の絨毯の柄にソックリです。
2位:「Tower of Cubes」
骨組みだけの立方体を積んだ塔ですが、中の空洞に木の棒を挿し込むと…アレ? 棒が向こう側へ行ってしまいました。一体どうなっているのでしょうか?
作者はアメリカのJohn Salmonさん。一定の角度から見るとカンペキな立方体ですが、実はとてつもなく歪んだ構造だったんですね。タネ明かしがなければ、ずっと謎のままです。
1位:「Platform 9 34s」
映画ファンならご存知、『ハリー・ポッター』に登場する「9と3/4線プラットフォーム」を再現したのがコチラ。玩具の自動車が、壁の中をスーっと通り抜けてしまいます。
これも角度を変えて見ると一目瞭然。通り抜けられる部分だけ床に描いた絵になっているんです。
作者はイギリスのMatt Pritchardさん。作り方は簡単で、照明を当てて光が抜けた箇所をなぞってブロック塀を描くだけなんですって。電球と同じ位置にカメラを構えれば、こうした錯覚が生まれます。
惜しくも3位までに入りませんでしたが、候補には今年も日本の小鷹研究室によるマジックミラーを使った体験型イリュージョンや、常連の杉原厚吉さんの作品など、ほかにも7作品があるので、ぜひともご覧ください。ついでに2021年と2020年度の作品も振り返ってみましょう。
Source: YouTube, The Best illusion of the Year Contest via Boing Boing