NetflixがAI人材を募集中。年収は最大1億円オーバー

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  • author Kevin Hurler - Gizmodo US
  • [原文]
  • 中川真知子
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NetflixがAI人材を募集中。年収は最大1億円オーバー
Image: Elliott Cowand Jr. (Shutterstock)

ハリウッドで、俳優と脚本家がAIの使用をめぐってストライキを起こしている最中、Netflixが「 AIマネージャー」なるポジションに年収最低30万ドル(約4100万円)以上のオファーを出していることがわかりました

年収は1億円を超える?

公式なポジションの名前は、「プロダクションマネージャー/機械学習プラットフォーム(Product Manager - Machine Learning Platform)」。

職場はカリフォルニアで、報酬は30万〜90万ドル(約4100万円〜1億2500万円)です。

しかし、仕事に関する明確な記述はなく、主な目的のひとつに「機械学習プラットフォームの戦略的なビジョンを定義」と掲げられている程度。

応募資格には、集中型の機械学習プラットフォームを使った経験、Netflixのエンジニアと協力/指揮する能力、文書でのコミュニケーション、戦略的思考スキルが含まれています(すごく漠然としている)。

「190カ国以上で2億3000万人以上のメンバーを抱えるNetflixは、これからも世界中のエンターテイメントの未来を形成し続けます。機械学習/人工知能はビジネスのすべての領域で改革を推進します。素晴らしいコンテンツの購入や製作支援、パーソナライズされたコンテンツを選択する支援、支払い処理と他の収益に焦点を当てた取り組みの最適化などに活用されます」

NetflixはすでにAIを活用している

NetflixがAIを活用するのはこれが初めてではありません。過去には、作品のサムネイルをパーソナライズして表示するアルゴリズムを導入していますし、コンテンツをオススメする基本的なAIも使っています

とはいえ、新たに募集している「プロダクトマネージャー」なる職が、バックエンドのAIなのか、プロダクションに近い領域で作業するのかはわかりません。

絶対にあってほしくないのが、『ブラック・ミラー』のシーズン6に登場した、架空のストリーミングサービスがAIを使って俳優の顔をディープフェイクしてサブスク利用者の私生活をコンテンツ化する仕事。NetflixとAIをかなり意識した作品でした。

ストライキの行方も気になる

冒頭でも触れましたが、ハリウッドでは、俳優労組「映画俳優組合 - アメリカ・テレビ・ラジオ芸術家連盟(SAG-AFTRA)」と「全米脚本家組合(WGA)」が賃上げと労働環境の改善、AIの規制を求めてストライキをしています

というのも、全米映画テレビ製作者協会(AMPTP)は、エキストラ俳優をAIスキャンしてレプリカを作り、1日分の報酬を支払う代わりに、データを永遠に自由に動かす画期的な提案をしているのです。

俳優といえど、Aリストスターから将来のスターを夢見るエキストラまで様々。

年間の稼ぎは4万7000ドル(約650万円)程度と言われています。Netflixが「プロダクトマネージャー」に何を求めているのかわかりませんが、報酬を見る限り、AIを重要視しているのは一目瞭然。

ストライキを頑張っている人たちも応援している人たちも複雑な気持ちだと思います。